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砂の器 (カッパ・ノベルス 11-9)
 
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砂の器 (カッパ・ノベルス 11-9) [新書]

松本 清張
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

東京の蒲田、終電車が出たあとの車庫の中に、ボロきれのように捨てられた一個の死体――
一つの証拠も足あとさえ残さず、煙のように大都会の群集の中に溶け込んでしまった犯人――そうして迷宮入りした一つの事件が、ひとりのベテラン刑事の執念の前に、しだいに真実の姿をあらわしてゆく。第一、第二、第三と、完全犯罪の成功に酔う犯人と、ひたすらの粘りでこれを追う捜査陣の対決のうちに、静かなサスペンスがあふれ、高まる。テレビドラマも大反響を呼んでいるこの作品は、推理小説に「社会」を導入し、「人生」を投影させた先駆者である松本清張の代表作だ。人生の深淵に触れたこの名作が、オリジナルのカッパ・ノベルス版で緊急重版。

登録情報

  • 新書: 478ページ
  • 出版社: 光文社 (1961/07)
  • ISBN-10: 4334030092
  • ISBN-13: 978-4334030094
  • 発売日: 1961/07
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 335,380位 (本のベストセラーを見る)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ikutti
形式:新書
ドラマと並行して読みました。
小説では刑事の視点から語られることが多く、犯人は誰か序盤では語られていません。
ドラマはこれと対照的でそれでいて語りきれない部分を補っていてどちらも楽しめました。
文庫本より1冊で済むしこちらの方がお得です。

加害者の過去だけなく後半の殺人のトリックも複雑でそれでいて理にかなっているのは上手いなあと思わざるをえません。
犯人を追い詰めていく様は執念とも言えますが、中盤のあたりが一番面白いと思うのは私だけでしょうか。

このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
砂の器は、もし映画(加藤剛主演版)がなければ、
それはそれで完成度のある作品なんでしょうが
時代に埋没していたでしょう。
映画版(加藤剛主演版)があって
テレビ版があって
それぞれがオリジナルとは異なる部分が多くあり
そこではじめてオリジナルを読んでみたいという
そんな問題意識が興るのです。

オリジナルにあるのは、らい病への偏見です。
そして、犯人と父親がさすらった長く辛い旅は
映画版を見てからオリジナルにあたったほうがイメージしやすくてよいのかと思います。

テレビ版の「宿命」という解釈は、
時代の埋没を避けるために仕方がなかったのかも知れませんが
私は、無理があったように思います。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
何回も読める 2011/4/21
形式:新書
細かい話しになるが、ノベルス版は全1冊で900円台であるが、文庫版は上下2巻で1,100円台なので、ノベルス版のほうがお得である。

さて本作品は、74年の映画化後、3度テレビ化されている。1度目は80年前後(犯人:田村正和 刑事:仲代達也)で、2度目は90年初め(犯人:佐藤浩市 刑事:田中邦衛)であると思うが間違っていればご免なさい。3度目は04年で(犯人:仲居正弘 刑事:渡辺謙)が演じている。

本のほうは3回は確実に読んでいる(各々中学・高校・大学時代に1回ずつ)。そしてテレビ化の度に、読んできたと思うので、最低6回以上は読んでいる計算になる。

80年前後のテレビ化の時、犯人役はまだしも、刑事役の仲代はイメージ的に適わず、脚本も陳腐だった。三木謙一が伊勢の映画館で犯人の姿を発見するくだりが、当時の映画ニュースの中で見つけるのは無理(約20年の時間差がある)があり、原作とも違う。

90年初めのテレビ化はその点、原作にも忠実で犯人・刑事役共好演していたと思う。04年ものは時代設定そのものに無理がある。但し、ラストは見応えあり。

80年、90年のテレビ化の内容はよく憶えていないが、04年ものはハンセン病のハの字もでてこない。犯人の父は傷害・殺人事件を起こした人物の設定になっている。根底にハンセン病という、重い課題を持ったテレビ化は無理なのだろうか。

となると、ビジュアル的にはやはり74年の映画化に軍配が上がることになる。ハンセン病を正面に据え、松本清張をして、映画のほうが上だと言わしめたからである。74年作であるが、脚本は60年台半ば頃には出来ていた。山田洋次の脚本集を高校時代に図書館で見つけ、映画化の前に読んだ記憶がある。スッキリとしていて(関川と和賀、恵美子とリエ子を合体させている)良い印象を受けた。しかしこの映画の成功は何といってもラスト30分にわたる父子の巡礼シーンになるだろう。

本はここにおいて、映画に一歩も二歩も譲った感があるが、本当にそうだろうか? その辺のところを再読して確認をしようと思ったのだ。

知能明晰な探偵が快刀乱麻に解決をするわけではなく、読者と同じ視点に立っているから、本はゆったりとしている。歯がゆさはあるものの、心地良さもある。しかし、考えてみたら、「亀嵩」も「紙吹雪の女」も本の半ば前に既に書かれているのだ。いかにその後の展開が錯綜しているのかが判る。

勿論安易な偶然もないではないが、許容範囲といえよう。また50年も前の時代設定なので、古めかしさは否めないが、これも許容範囲といえよう。

今回読んで、改めて思ったことは犯人の冷酷さである。映画やテレビでは内面の苦悩を、ほぼ全面に押し出しているが、本にはそれが一切ない。

従って、犯人に感情移入することもない。むしろ、苦労に苦労を重ねて、最後に犯人逮捕に向かう刑事に拍手喝采を浴びせたいほどだ。昔懐かしいながら、それでも、再読、再々読……に耐える推理小説の傑作であることに間違いはない。                      
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