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砂の上の植物群 (新潮文庫)
 
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砂の上の植物群 (新潮文庫) [文庫]

吉行 淳之介
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 259ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1966/04)
  • ISBN-10: 410114303X
  • ISBN-13: 978-4101143033
  • 発売日: 1966/04
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 127,328位 (本のベストセラーを見る)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By まる・ち トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
主人公に大きく影を落とす父親の存在が物語に奥行きを与えている。
吉行氏にとっては父親の存在はかなり大きいらしく、他の作品でも父親の行動に引きずられる息子を描いた作品がある。

息子にとって父親は「大人になるためには越えなければならない壁であり、またいつまでも越えられない壁なのだ」とは良く言われる事だ。しかし主人公のように父親が今の自分よりも若いときに死んでしまっているのでは「どうやって父親を越えたことを父親に知らしめることができようか」という嘆きも聞こえてきそうだ。

愛人と性的な関係に滑り落ちていくことに、主人公はあまり抵抗を示さない。迷い、ためらいながらも結局関係を深めていってしまう。これはどこかで「派手な生活をしていた父親」を越えることができる!かもしれないと言う、父親に対するライバル心の現れだったのではなかったのだろうか。

性的な表現に抵抗があるかもしれないが、上記のような背景を考えると主人公を単純に性的充足を求める輩と規定するわけにはいかないと思う。父子関係という永遠のテーマのひとつを扱った作品と言えるのではないだろうか。
表題作の原形となった作品が併録されており、対比すると物語の膨らませ方も楽しめる作品集だ。

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By tanesei
《ひどい目にあわせてほしいの。あたしの知っている人に、ひどい目にあわせてもらいたいの。そのことをあたしに教えて》

主人公の化粧品セールスマン・伊木一郎は、ある日の夕暮れ時、津上明子という少女に出会う。セーラー服と、不似合いな濃い口紅に魅せられた一郎は、明子から奇妙な依頼を受ける。それは、明子の姉・京子を誘惑してほしいというものだった……。

中年への変貌や、亡き父親の呪縛から逃れるように、一郎は京子の肉体に溺れてゆく。退廃の果てに歓びはあるのか。性の充実は生の充実か。そうしたなまなましいテーマを、知的で緻密な文体で描いている。 繰り返し用いられる「夕暮」のモチーフが、性的な興奮、生命力の充実をあらわしつつ、時に絶望や破滅の予兆としても作用する。その融通無碍さが見所の一つである。

物語のなかで繰り広げられるSM趣味なセックスには、もはやショッキングな点はない。しかし、女性の身体を立体的に描きとる吉行の文章は、やはり今でも一読の価値がある。丹念に色を重ね重ねて、新しい色彩を見いだすような、そんな美しい文章を味わってほしい。
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懐かしい。 2011/4/13
高校時代に何故か吉行文学に触れ、不思議な魅力を感じました。未知の世界、感覚。印象に残った作品がいくつかあり、また拝読できたことに感謝。
自分も年齢を経て、また異なる印象を受けました。いつ読んでも新鮮。繊細な氏の感性、表現力は、永遠に私の心の琴線に触れるかと思います。
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