国防、外交に携わる当時の政治家、官僚OB、識者の考え方がわかるのが良い。
特に米軍再編と基地問題を取り上げた、軍事研究の河津幸英氏の項は興味深い。
一部を除いて共通しているのは、「情報を専門に取り扱う機関が欲しい」という点だが
政治家と官僚、識者で少しずつ意見がちがうのが面白い。
政治家は「情報機関」という「ハコ」が欲しいという意見でとまってしまうのに対して
官僚OB、識者は「国家戦略のための情報収集、解析、防諜」としての情報機関の設置
を求めているのが良くわかる。
さらに、石破茂氏、前原誠司氏の意見の違いが興味深い、政権担当側と、野党の
違いが明確に現れている。
石破氏は当時の政権下において出来ること、考えなければならない課題を明確に述べて
いるのに対し、前原氏は「考えること、やりたいこと、出来そうなこと」の話に終始し、
広く浅くは触れているものの、全体として「何がしたいのかなんとなくしかわかならい」
ものとなっている。
加藤紘一&西村真悟の東アジア、自主防衛論だが、これを意見として乗せるのは非常に
問題があると思う。両者とも防衛問題に携わっていた人物だが、加藤氏と西村氏の発言
そのものが、この国の安全保障レベルの低さを物語っているといえる。