(1) 「最近の原油高の真の原因は何か」という点をはじめ、石油をめぐる様々な状況を多面的に記述している。特に、「石油はすでに産業のコメといえるような物質ではない。天然ガスなど他のエネルギー源の比重が高まっている」とか、「太平洋戦争前にアメリカ等が石油の対日禁輸をした際には日本に石油が入ってこなくなったが、現在は供給国が増えているので、(高い費用を負担する必要はあるかもしれないが)石油を入手できなくなることは考えられない」など、示唆に富んだ解説が多い。
(2) また、本書では、
・ 原油高なのに何故増産投資が少ないのか、
・ 資源国の資源ナショナリズムの趨勢、
・ 石油消費と環境問題との関係、
・ 天然ガスの現状、石油との関係、
・ 石油資源の枯渇の見込み
など様々な点について書かれている。
(3) 記述は簡潔とは言えず、文章もやや難解であるので、少し読むのに忍耐がいるかもしれないが、石油について知るためには、たいへん優れた本だと思います。