地球温暖化や地球環境悪化など警告の書は多いが、本書は石油資源の切り口から
これらの問題を考察した本。
石油と言えば価格の高騰が止まらない。石油と言えども商品なので、価格は需要と供給の
関係で決まる訳だが、本書によると、そもそも石油は需要と供給のバランスが崩れかけて
おり、需要に対する石油のピークはすでに終わっている。と断言する。
それでは、代替エネルギーがあるではないか?との意見についても「石油に変わる
商品は無い。代替と見なされる石炭やウランにもすぐにピークが来る。」と論じる。
どのエネルギーが効率的に得られるか?という点でEPR(必要なエネルギーを得るのに
必要なエネルギーの比率)が重要であると説く。
今後のエネルギー事情を知る上で良い本だと思う。
ただ、同じことを何度もくどくど書かれている点と、2007年の参議院選挙結果が、
「アメリカの経済理論をただ受け売りする日本のエコノミストの主張を、国民が
拒絶した。」と断ずるなど、余り根拠が無い主張が見られるのは残念。
また「では、どうする?」という対策として「1970年代のエネルギー消費に戻ろう。」
とあるが、これでは問題意識をもった人でも、困ってしまうのでは?
エネルギー問題の今後は、各人の行動にかかっているはずだからだ。