石川啄木の作品だけではなく、啄木の生き方や、歌を詠んだ年齢に注目した
現代歌人の枡野浩一。この本で石川啄木は、枡野と年齢の近い短歌仲間「石川くん」。
明治時代の仲間の旧くなりつつある短歌を枡野風に訳した後、
いしかわくんに語り掛けていくという手法で構成されている
(例: 友達が俺よりえらく見える日は/花を買ったり/妻といちゃいちゃ)。
最初の内、とにかく徹底的にギャグとして語られる啄木。
うん、確かに教科書に載ってた石川啄木は遠い遠い存在でラクガキの対象でしかなかったから、
このやり方って全面的に僕には正しいと思った。ただ、啄木って、知れば知るほど随分、
身近に感じられる凄まじい内容を詠んで名を残してる訳だから。
啄木の事を余り知らなかったらしい枡野が中盤以降徐々に、
「じゃあ、石川くんって、どんな生活背景があって、こんな心象風景を詠んで遺したんだ!?」と
資料を読み進めて行くのも当然な気がする。
個人的には、この中盤以降歌人枡野から先輩啄木への
時空を超えたラブレターになっていってる感じの印象を受けた。
特に、連載から数年後に書かれた枡野から石川くんへの最後の手紙が素晴らしいです!!
面白いから是非、オススメです!!石川啄木への入門書としてもどうぞ。