84年の「逆噴射家族」以来、約10年にわたり「休眠」していたように見える石井聰亙監督。
それが94年に長編作品復帰を果たして以来、以前のスタイルとは大きく変化した(ように見える)作品をつくり続けています。
それが、BOXセットが二つに分けられ、“PSYCHEDELIC YEAR”と名づけられた由縁だと思います。
このBOX、ファンなら買わずにはいられない内容となっています。
廃盤になっていた「逆噴射家族」、これまで未DVD化だった「The MASTER OF SHIATSU 指圧王者」、「DUMB NUMB DVD LIVE FRICTION 1989」、「TOKYO BLOOD」、それに特典映像が満載(なんと!サントラまで)。
見たくても見ることができなかった作品が、このBOXのみに詰め込まれています。
また、このセットが発売されたのを機に、「
水の中の八月 [DVD]」が初めてDVD化されたことには感動しました。(10年以上待っていました。)
欲を言えば、アインシュテルツェンデ・ノイバウテンの「半分人間」、「水の中の八月」と同様に個人的に偏愛する「
エンジェル・ダスト [DVD]」「
ユメノ銀河 [DVD]」あたりも入れてほしかった(値段はすえおきで)。この「水の中の〜」「ユメノ〜」「エンジェル〜」の「静謐三部作」をまとめて見ると、「覚醒」後の石井ワールドをより良く理解できるように思えて。
そして「
鏡心 3Dサウンド完全版 [DVD]」がよく分かる気がします。
コアな石井ファンのみなさんは、もちろん「
石井聰亙作品集DVD-BOX 1 ~PUNK YEARS 1976-1983~」や「
爆裂都市 BURST CITY [DVD]」を押すんだと思いますが、私はこっちのBOXも大好きで。
気がついている人も多いでしょうが、今回出たBOXセットは絶妙にコアなファンに向けて作られているものだと思います(ファン的にはもちろん☆☆☆☆☆!)。
これから石井ワールドに足を踏み入れる人には、ここからはハードルが高い(値段的にも内容的にも)と思います。
まずは個別に手に入るコア路線「
狂い咲きサンダーロード [DVD]」「爆裂都市」、もしくはソフト路線「水の中の八月」「ユメノ銀河」あたりから見てみて、気に入ればこちらに手を伸ばすのが無難かと思います。