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石のささやき (文春文庫)
 
 

石のささやき (文春文庫) [文庫]

トマス・H. クック , Thomas H. Cook , 村松 潔
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

姉が壊れはじめたのは、幼い息子を亡くしてからだった。すべてが取り返しのつかない悲劇で幕を下ろしたあと、私は刑事を前に顛末を語りはじめる…。破滅の予兆をはらみながら静かに語られる一人の女性の悲劇。やがて明かされる衝撃の真相。人の心のもろさと悲しみを、名手が繊細に痛切に描き出した傑作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クック,トマス・H.
アラバマ生まれ、ニューヨーク在住。「緋色の記憶」でアメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞を受賞

村松 潔
1946年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 376ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2007/9/4)
  • ISBN-10: 4167705559
  • ISBN-13: 978-4167705558
  • 発売日: 2007/9/4
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 376,806位 (本のベストセラーを見る)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
この作家の本は基本的に読む前に時間をおいてしまいます。
大抵、内容の重さが胸につまることが多いからで、今回も買ってから読むまでに時間をおきました。
でも、読み始めると、ぐいぐいとひきこまれていきます。深い悲しみが根底に流れながら、それがどう展開していくのか、読み手の心をかき乱しながら進んでいきます。
読み終わってしばらく呆然とし、また、この作家の本が読みたいような読みたくないような気持ちになりました。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
とても切なく、内容的はかなり重いです。死んだ父親、子供を失い狂えんばかりの姉、離婚した元夫、そして主人公であるその姉の弟弁護士、その弟の娘等、登場人物は少ないが、人間の心理描写、印象的な会話の数々、場面展開の冥利等と、まさに名手クックの独断場。
ミステリー度合いは30%程度、分野的には現代文学にかなり近い。最後に口ずさむ主人公の言葉は、本当に印象的。最高の家族小説に仕上がっています。クックの最高傑作とはいえないかもしれないが、記憶シリーズ以降としては最上ランクの傑作。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
後悔と韜晦と 2008/10/12
形式:文庫
精神を病んだ父から解放され、自由に、幸せになるはずだった姉、ダイアナ。
しかしその息子、ジェイソンの死をきっかけに、悲劇が幕を開ける。
そして、すべてが終わってしまった今、刑事の取調べを受けつつ、デイヴィッドは家系に
流れる忌まわしい血について、静かに回想を始める…。

クック作品は、ある意味極めてパターン化、マンネリ化しており、本作も例外ではない。
1.主人公が過去の悲劇を回想する語り口(1人称形式が多い)
2.主人公は悲劇に対して何かしらの責め負っている(多くの場合それが小説のオチとなっている)。
3.殆どの場合、親兄弟等家族をめぐる悲劇である。
4.悲劇の発端からエピソードが順々に語られるので、結局どんな悲劇が起こったのか、
真相は何だったのかは最後まで解からない(思わせぶりで、じりじりする展開と筆致)。
等々である。

しかし、私にとっては癖になる、心を揺さぶる何かを持っている。
それは彼の描く、(善意から出た)人間の愚かさ、浅はかさや、それが招く取り返しの
つかない悲劇が、普遍性を持っているからだと思う。
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