この本を上梓して1年後、74歳で食道ガンでこの世を去った著者は、あきらかに平均寿命より早死にしてしまった。
だからこの人に短命の食事・長命の食事なんて講釈されても、説得力が無いと言えばそれまでだが、著者は誰よりも食の安全にこだわり、早くからアメリカの最新栄養学を実践し、ガンにならない食生活を心掛けており、更に万全を喫してビタミン剤やサプリメントを満遍なく摂取していたはずにも拘わらず、あっさりとガンの前に敗北してしまった。
つまり著者は自分の健康や長命を保つために、ありとあらゆる努力をし続け、食生活に関しても身体に良いがあまり美味しくないものを中心に、制限の多い食生活をしていたようであり、これまで本に書いたことを修行僧の如く、真面目に実践していたと思われる。
それなのに丸元氏は、自分の人生信条(自分の提唱する食生活を実践すれば、ガンにならず絶対長生きできるし、もし病気やガンになったとしても、アメリカの文献を参考にした自分の著書に書いてあるとおりの食生活をすれば、かならず病気は克服できる)に思い切り裏切られた形になって死んでいった。
だからきっと病床で臨終を迎える前は、本人もさぞかし無念だったと思う。
それに引き換え、日清食品の創業者の安藤百福氏は、毎日1回身体に悪いとされるインスタントラーメンを食べ続けたのに、100歳近い年齢で大往生したのも有名な話だ。
確かに食生活は本当に大事だけれど、それだけ気を付ければ健康で長生き出来る訳ではないということが、鈴木その子氏や丸元氏のガンのよる早死や、殆どのマクロビ(玄米菜食)・自然食・ベジタリアンの大家、特に男性指導者は長生き出来ない(80歳代後半が限界)という事実から判明してきている。
さらに最近の例だと、アメリカでインテリやセレブにマクロビを広めたマクロビ業界の首領の久司氏が、現在大腸ガンで闘病中である。(久司道夫氏と不仲だった妻は、数年前に子宮ガンにより78歳で死去)
まぁそれでも久司氏は、タバコ・コーヒー・肉食を陰で摂取し続けていたと、イギリスではマクロビ団体関係者に暴露されたが、日本ではマクロビビジネスしている人達には、あまりにも都合が悪いことなので隠蔽されているので知らない人が多い。(でもまさかそれらを毎日摂取していた訳でもなかっただろうが)
やはり健康維持は生活環境や生まれつきの体質・遺伝的要素は大変大きいので、食事やサプリメントだけで体調や健康をコントロールするのは限界がある。
マクロビや自然食実践者の厳格な実践者でも、ガン家系の人は30〜40歳代で早死にしているのだから。
ゆえにこの手の食事療法は生活習慣病には有効だが、どの病気にも有効であるわけではないし、食事療法は絶対万能ではないことをそろそろ健康おたくの読者たち(ヴィーガンマクロビ信者、丸元氏が信じていた新しいタイプの栄養学&サプリメントおたく)も気づくべきだ。
やはり「正しい生活習慣+その人に合った食生活+生まれつきの体質や遺伝+運命」の4つ全てが揃わないと、長生きなんて出来ないのだから。
だいたい食事療法の1つだけ実践すれば長生き可能なんて、単純に物事を考えるべきじゃないですよね。