表紙に「本格Linuxサーバーが即席で完成」と書かれているが、この「本格」の定義が見えてこない。BINDぐらいは収録されているだろうと思ったところ、BINDの項目も無い。第4章に「本格的なサーバー構築にチャレンジ!」と名付けられた章があるため、”本格”と安易に記述したように思える。
第5章の「これだけは必須!セキュリティ対策」では、SELinuxの項目も無い。過去の日経Linuxの記事をまとめたものとはいえ、第5章のPart5で初心者向きのSELinuxの説明を追加してほしかった。
第7章の「サーバ運用の基本を押さえる」ではCentOS5.7で説明しているが、バージョンが一つ上のCentOS 6で説明すべきだ。出版時期からして、加筆・修正は間に合ったはずである。最新の情報を提供する姿勢がほしい。同じ第7章では、CentOSで有効化されているSELinuxを無効化している点が残念だ。セキュリティのリスクを第5章で挙げながら、必須と思えるSELinuxはちゃっかりと無効化するのはいかがなものか?
第8章も同様でRed Hat Enterprise Linux 6を使用しながら、SELinuxを無効化している。これが上級者向きでRed Hat Enterprise LinuxあるいはCentOS専用の本なら、SELinuxでガードをかけていないため、間違いなく一つ星をつけてしまうところだ。
本書は、Ubuntuの章もあり、第6章のように「クラウドアプリ」のような個性的な章もあるため、「知識ゼロから始める」初心者向けの本と受け取って好意的に3つ星を付けた。