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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
この一冊で知的財産の仕事がもっと楽しくなる,
By Mt.Takao (東京都八王子市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 知的財産戦略 (単行本)
米国ゼロックスの特許網を突破して普通紙コピー機を世に送り出した「キヤノン特許部隊」を長年率いてきた著者が「企業経営の本質は事業で勝つことにある」と説くことからこの本は始まる。そして以降の章では、事業で勝つために、知的財産に関わる者は何を考え、何をすべきかを、中小企業経営、産学連携、国際標準化など様々な視点から解説していく。さらに、所々に折り込まれる事例紹介で、知財戦略の実践とはかくあるべしを我々に示すとともに、知的財産の仕事がどれだけワクワクするものなのかを気付かせてくれる。 時代を越えた本質を捉えた本書の面構え(そして価格)はあたかも学術書のようであるが、その実態は知的財産に関わる者すべてに向けた自己啓発書でもあり、ハウツー書でもある。この一冊で知的財産の仕事がもっと楽しくなるのは間違いない。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
”ザ 知財戦略”本,
By
レビュー対象商品: 知的財産戦略 (単行本)
知財業界の重鎮による”卒業論文”である。内容はキャノンでの実務経験から政策提言まで及び、知財に携わる人間としては一度は手にすべき本である。同様のテーマを扱うものとしては今後おそらくこれ以上のものは出ないであろうと思われ、"ザ 知財戦略"の本と言っても過言ではあるまい。但し、以下(2)。本書の主な読み方は二つある。読み手としては知財実務者と知財部門の責任者・担当役員。 (1)権利形成のやり方、秘密保持契約・ライセンス契約の留意事項、特許訴訟での注意事項等のいわばテクニカルな事柄を学ぶ。著者の実体験に裏打ちされた実務に役立つアドバイスが随所にある。 (2)自社とキャノンの知財戦略のベンチマーク。但し、キャノンの高収益性に知財戦略が少なからず奏功しているのはおそらく間違いないが、同社の事業ドメインはカメラと複写機であり、その知財戦略の普遍性は未検証。それに留意さえすれば、有益な情報源となろう。 日本では知財戦略本部の設立、米国を中心とするパテント・トロールの跋扈など、2000年初頭から始まった”知財バブル”も、ここに来てようやく終息してきたかに見える。これは歴史が判断することであるが、本書は知財バブル時代を総括した証言となる可能性を秘めている。これが本書の(潜在的)第三の読み方。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本企業の国際競争力を復活させるために。,
By ねお "neowing" (東京都品川区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 知的財産戦略 (単行本)
「事業で勝つために」知的財産戦略はいかに経営に貢献できるのか?技術で事業を強くするために、知財戦略はいかにあるべきなのか?この本では、その原則と本質、さらにはノウハウが驚くほど詳細に書かれている。特許や知的財産に関する基礎知識がないと深い理解は難しいかもしれないが、技術力で勝負したいと考える技術者・経営者ならば、この本の価値に感動するだろう。逆に言えば、知的財産に関する前提知識がなくても骨子は痛感できる内容になっていると思う。 例えば、P.151〜コラムとして書かれている「電機メーカーに勝つデジタルカメラをつくる戦略」これは、非常に実践的でリアルな戦略課題だ。筆者が当時、新規事業育成担当役員としていかなる戦略を考え実行に移したのか? キヤノンを描いたどの本にも書かれていない技術戦略までも書かれている。一眼レフデジタルカメラが高収益を続けている秘密はここにあったのだろう。 その他にも、レメルソン特許交渉はどう行ったか?(NPEのような交渉相手にどう対応すべきなのか?) 国際標準化戦略は? 他社との協業はどうすべきか? はたまたグーグルのWebMやAndroidに関わる戦略とは? この本は導入部分としては灰掛けのコラムを先に読むと面白いかもしれない。 しかし、このようなノウハウをここまでも開示するのは、日本企業が国際競争力を失っていることに対しての危機感、筆者の人材育成への情熱が強く反映しているものと思われる。 「はじめに」に書かれている言葉が胸を打つ。 ・・・人生の集大成として記した本書が、読者の今後の活動の一助となることを祈念する。特に、本書から得た考え方を読者がさらに発展させ、共に知恵を出し合い、国力を高め、国際競争力ある日本企業を復活させる活動を率先して実行されることを、心から祈念するものである。・・・ 一読者として、私はこの熱いメッセージを受けて涙がこみあげてくるものがあった。 知的財産に関わる人間はもちろんのこと、技術や経営に関わる人間はぜひ一度手に取り読んでもらいたい。
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