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知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源
 
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知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源 [単行本]

ジョン・ダンカン , John Duncan , 田淵 健太
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,310 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

できる人/できない人の差はどこでつく?

ホームズやポアロのひらめきの源は?

先端科学で「知」の源に迫る!


 獲物を狩る石の矢尻にはじまり、宇宙空間へと飛びたつロケットに至るまで、ありとあらゆる創造物を生み出し、地球上に君臨する人類。そのパワーの源である「知的能力=知性(インテリジェンス)はどのように生まれるのか? ケンブリッジ大学の著名な脳科学者が、実験心理学、脳科学、人工知能開発など、先端諸学の成果を駆使して、この科学上最大の謎に挑む。
 徹底した知能検査から明かされる「できる人/できない人」の差がつく理由、極限状態における心理実験が見せるショッキングな結果、ブレア元首相とナチス幹部に共通する「心的バイアス」の危険性など、洞察に富む多くの事例と実験をもとに、「知性」の精妙なメカニズムとその限界を解き明かすブリリアントな書。

内容(「BOOK」データベースより)

創造物を生み出し、地球上に君臨する人類。そのパワーの源である「知的能力=知性」はどのように機能しているのか?ケンブリッジ大学の著名な脳科学者が、実験心理学、脳科学、人工知能開発など、先端諸学の成果を駆使して、この科学上最大の謎に挑む。徹底した知能検査から明かされる「できる人/できない人」の差がつく理由、極限状態における心理実験が見せるショッキングな結末、ブレア元首相とナチス幹部に共通する「心的バイアス」の危険性など、洞察に富む多くの事例と実験をもとに、「知性」の精妙なメカニズムとその限界を解き明かすブリリアントな書。

登録情報

  • 単行本: 332ページ
  • 出版社: 早川書房 (2011/3/24)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4152092025
  • ISBN-13: 978-4152092021
  • 発売日: 2011/3/24
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kilo
知能を研究するに当たって「米国中の人がおまえを憎む」と著者は友人から忠告されたと本書にあるとおり、知能に関する研究は社会的に微妙な研究テーマと言えます。知能という言葉時代は曖昧な概念であり、研究者によって様々な定義がなされています。知能研究の黎明期にスピアマンによって提唱された、知能全般の基礎をなす指標としての一般因子gについては論争があるところですが、本書では最新の神経科学の知見などからその「g」に迫っています。
では「g」とは何か。それは、ある問題が提起されたときに適切な目標を設定し、その目標を目指して思考と行動を緊密に連携させていくことである、というものです。単に個別に明確に定義された問題を素早く解ける能力ではありません。人工知能との対比においてそれが明確にされています。
著者も度々述べているように、知能について未だ解明されたとは言いがたい状況です。本書では、社会的な論争になりがちな知能研究について、あくまでも科学的に知能を解明しようという、その道筋が示されています。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書は、ヒトの知性について心理学と脳科学を統合しようと試みている稀有な本です。

まず、知性研究の先駆けであるスピアマンの100年程前の研究成果を振り返ることからはじめています。
そのなかでヒトの知性には以下の2種類のものがあること、
 ・一般因子(g):人が何かに取り組むときにどんなことにでも用いているもの
 ・特殊因子(s):特定の能力に特有のもので、他の活動にほどんど、あるいは全く影響しないもの
活動によってはsがほとんど関与しないものからsがほとんどを司るものまで様々なものがあること、
を紹介しています。

そのうえで対象を一般因子(g)に絞り、この1世紀、gの正体が何なのかについてはずっとおぼろげなままだとして、
それは何か、どこでどのように機能しているのかを探求していきます。

ここで脳科学の知見が登場してきます(但し新皮質に特化)。
脳機能はモジュール構造であることを紹介しつつ、特殊因子(s)が存在することを簡単に確認した上で、
これまでの前頭葉損傷患者の研究や、最近のfMRIを使った研究などを踏まえて、
前頭葉内の2箇所と頭頂葉の一部(多重要求回路と命名)が知性の中心である一般因子(g)を司っているとしています。

そして、知性の中心である一般因子(g)は、
人工知能の知見から、思考の構造化された心的プログラムを組み立てることだけであることを示し、
その枠組みを脳の多重要求回路がどのように機能することで処理しているのかを探っていきます。

そこで、多重要求回路の一部が含まれる前頭葉の研究から得られた知見として、
他の脳領域(機能特化)とは異なり、前頭葉は様々な問題解決に集中するために柔軟に活動することを示しています。
(同じ神経細胞が異なる問題・処理に対しても発火するようです)
またその活動のために、前頭葉は様々な感覚、記憶、特殊因子(s)から入力を処理・統合していることを示しています。

一方で、その集中が、知能や理性に制限を生み出すことがあることも示しています(認知バイアスなど)。

なお著者は、本書で提示した自説を信じつつも、異なる結果が将来出てくる可能性があることを否定していません。
(一般因子(g)と様々な課題との間の正の相関の理由について、他の考え方もありうることを示しています)
自説にこだわり他の説を受け入れない科学者(社会科学者に多い?)もいる中で、この姿勢は素晴らしいものだといえます。

これまで何冊か知能についての書籍を読んできましたが、
IQについては脳科学の最新知見と組み合わせて提示されたものはなく、
また何が知能と呼べるのか、知能とIQは同じなのか、
(脳科学の書籍で読んだものには、知能とIQが同じだとしているものはありませんでした)
知能は1つか複数かといった不毛な議論に終始するものがほとんどでした。
(まさか100年前にスピアマンが結論を出していたことなど知りませんでした)
本書を持って知性の研究が完成したわけではないでしょうけれど(著者も最終章を使ってそのように述べています)、
本書を読むことで頭の中がかなりすっきりしました。

あとタイミングのいいことに、著者のインタビューが掲載されていましたので、リンク先を記しておきます。
いつ掲載がネット上から消えるかはわかりませんので、リンクできない場合はご容赦ください。

ダイヤモンドオンライン
「頭のいい人とそうでない人の差はどこでつく?」
『知性誕生』の著書で脳科学の権威が語る“インテリジェンス”の正体とその高め方
http://diamond.jp/articles/-/13982
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本書は、人の知能について先駆的な研究を行なったスピアマンの業績を紹介し、その根底にある脳の構造と機能に迫っていく。

何か一つの課題を解決するためには、行動を能動的に支配してその課題に取り組み、注意を必要とする部分に意識を集中する能力が求められる。知能テストで測られるのは認知的な耐久力とでも言うべきものである。

視覚系は何億年もかけて進化した頑丈な道具であり、少々のアルコールを飲んでも変わらないが、血中アルコール濃度が増加したときに最初に損なわれるのは「判断力」である。

「理性がもろいのは、それを支えている脳の機構が、つい最近進化したせいではないか。」(p.260)

複雑な問題ほど、理性的に判断するには、脳にかかる負荷が大きい。その負荷に耐えられないと、先に結論ありきで、それを正当化するために都合のよい証拠が集められる。多重リスクのリスクトレードオフから正解を見つけるのが難しいのは、この脳の仕組みによる。

人によって認知的な耐久力に違いがあるように、仮に、マルチリスク社会でのリスクトレードオフを理解する能力が生まれながらのものであるとすれば、健全なリスクコミュニケーションが成立するためには、教育だけでは十分ではないのかも知れない。
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