題名を見たとき、「ああ、またエロスピ系の本かあ〜」と思ったんですが・・・読んでみたら、すごく真面目で面白い本でした。
なによりも、この本からは、性の「狂ってしまった感性」のバランスを正常にもどし、一人でも多くの人が、自分やパートナーをいためつけるような生き方ではなく、愛し合い育ちあうような生き方をしてほしい、という、著者の「体あたり」の熱い愛と願いを感じました。
今の日本の社会では、子供のころから、偏った性情報の「爆流」に煽られ、誰もが少なからず、知らず知らずのうちに、からだとこころを痛めつけるような経験をしてしまう。そして、潜在意識にのこったその影響は、それがはっきり自覚されないかぎり、大人になっても色々なところに尾をひいてしまう。
そのへんのことも、その時々の社会の影響も視野にいれて分析し、具体的な解決方法も提唱しています。
思わず「ふんふん」と一気に読んでしまった。
また、著者は「食」のセラピストでもあり、ダイエットをめぐる問題にも、この「性」の問題が影を落としていることを述べている。
『「食」と「性」、この一番基本的な、毎日の生活に密着した2大欲求を狂わされると、他の全ての欲求に対する感受性も確かでなくなってくる。土台の2つを狂わせられることで私たちは、相当本来の人間性からはずれた、グロテスクな生活でも平気になるよう、感覚をマヒさせられてゆくわけだ。』
この一文なんか、すごく共感しますね。
性という漢字は、「心」と「生きる」が合わさってできた字。
たんなるエロではありませぬ。
陰と陽のエネルギーをまわしあい、共に明るく楽しく元気になる「道」。
日本人は、縄文弥生の昔から、つい最近の江戸時代まで、「性」をおおらかに豊かに楽しんで生活してきた民族です。日本人のDNAには、その記憶がまだまだ残っているはず。そんな記憶を思い起こそう、という願いも感じる本です。
とにかく、いろんな意味で、面白い本でした。