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知の構築とその呪縛 (ちくま学芸文庫)
 
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知の構築とその呪縛 (ちくま学芸文庫) [文庫]

大森 荘蔵
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

16世紀に始まった科学革命は、世界を数量的に表現しようとする考え方をもたらした。けれども、それによって「心」に帰属するものが排除され、自然と人間の分離、主観と客観の対立が生じることになった。常識が科学へ展開していく不可逆的な過程で、何が生じたのだろうか。近代以降の科学史的事実を精査し、人間と自然との一体性を回復する方途をさぐる。

登録情報

  • 文庫: 252ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1994/07)
  • ISBN-10: 4480081402
  • ISBN-13: 978-4480081407
  • 発売日: 1994/07
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By pedes
形式:文庫
本書は近代科学によって構築された世界観とそれ以前の世界観とを対照とし、その融合を試みる内容となっている。我々には既に当たり前になっている、科学に支配された世界観を見つめ直すには最適な本であると思う。このテーマにはありがちな西洋思想対東洋思想という構造をとっていない点も面白い。また近代以降と近代以前の世界観を融合しようとする構想はかなりダイナミックなのに、その展開は慎重であることも大変魅力的だった。個人的には気軽に手にして、これほど得るものがあった著書に出会ったことがないように思う。何度も読み返したい一冊である。

論理展開はわかりやすく、趣旨がはっきりしていて非常に読みやすい。また専門的という意味での難解さもないので、読者を選ぶということもなさそうだ。二十年以上昔に書かれたことも、特に気にならない。ちなみに解説は野矢啓一氏が担当している。「BOOK」データベースのレビューも野矢氏によるもの。大森氏の理想に対する賛否を問わず、多くの人におすすめしたい良書。少しでも興味を持たれた方は是非。
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42 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 本書は科学が何を明らかにし得るもので、何を明らかにできないのかを、すっきり整理してくれる。そして、日常生活におけるリアリティの構造を明らかにしている。著者による、デカルト以来の「主観-客観」問題の解決の仕方、死物化した自然に生命を取り戻すやり方は、読者の意表を突くだろう。ヨーロッパ近代の毒を、その妥当な側面を決して切り捨てずに解毒するには、絶好の一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
中島義道や野家、野矢など、けっこう人気のある哲学者の恩師でもある哲学者、大森荘蔵先生が、科学では辿りつけない領域について、欧米の哲学と東洋の思想をベースに考えて行くという、なんとも刺激的な本です。

科学を突き詰めて分析していくと、人間はまるでよくできたロボットのように感じられてしまう。細かいパーツや部品を組み合わせて作られた自律型の「死物」。それって生きてるってことになるのかしら? だとしたら、ロボットも生きているということになるのかしら? という疑問をもとに、「生」とは何かを問い詰めて行き、科学によって「死物」化された僕らを「生物」として復活させてくれる哲学的儀式には、ものすごく衝撃を受けました! バラバラに分解された生の全体性を、宗教に頼らず、合理性だけを武器に蘇らせようという試みです。もともと東大の物理科を卒業してから文転しただけあり、その考えかたに説得力があります。

この濃密さでこの値段は安すぎると思います!
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