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知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合
 
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知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合 [単行本]

エドワード・オズボーン ウィルソン , Edward O. Wilson , 山下 篤子
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

20世紀米国最後の知的巨人E.O.ウィルソン、渾身の一冊!

アリの生態から人間の霊性、神の存在にいたるまで、本書は難解な領域に挑みつつ、一般的読者にも充分わかる明快さで書かれた、超一流科学者による、科学読み物の域を越えた画期的な一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

科学、宗教、芸術などあらゆる知を統合し、人間の本性を解き明かそうとする、知の巨人ウィルソンの金字塔的著作。

登録情報

  • 単行本: 372ページ
  • 出版社: 角川書店 (2002/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4047914304
  • ISBN-13: 978-4047914308
  • 発売日: 2002/12
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 12,119位 (本のベストセラーを見る)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ウィルソンの大著.原書は1998年で,社会生物学論争から30年近く経過したところでのウィルソンの総括とも呼ぶべき主張が丹念に述べられている.
結構手堅い訳で全体を見渡せながら読める.

まず啓蒙主義の流れが語られ,いまもう一度知の統合を目指すべきだと主張される.そして自然科学が到達してきた方法が説かれる.

続いてヒトには本性があること,それを元に社会科学と統合していくべきこと,さらに倫理についてもその知見を踏まえるべきことが説かれる.

このヒトの本性が人の進化ときってもきれないことの説明にシロアリの倫理が示されるところは今読んでも非常に新鮮でわかりやすい.(もしシロアリが倫理を持てば暗闇への愛から始まって全くヒトとは異なる倫理が自明として扱われたろうというもの,ここだけでも読む価値がある)

社会科学のところもすばらしい,文化相対主義では奴隷制度を否定できないではないか.社会科学の現状は自然科学がナチュラルヒストリーであったときのままであり,そこからさらに踏み込まなければというのも鋭い指摘である.経済学のヒトの選好に対する態度についての批判はいまや行動経済学により少しずつウィルソンの主張に沿って進行しているようである.

そして科学と価値観を全く分けようとする立場を超えてさらに深く踏み込むと価値観そして倫理(さらに政治学は応用倫理だと言い切るのも素敵)を定めるためにはヒトの本性の理解が欠かせない,そしてそれは環境保全の考え方につながるというとするその考え方がよくわかります.

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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
何かと対立しやすい自然科学と社会科学について、
著者自身の専門分野(社会生物学)を中核としつつも、
様々な科学分野に対する幅広く奥深い知識・洞察を踏まえて、知の統合に挑戦しています。

これほど多くの分野を横断して知の統合に挑戦している学者は僅かしかいないでしょうから、
本書は知の統合に挑戦しているというだけで貴重なものだといえます。
(他には、マレイ・ゲルマン「クォークとジャガー」ぐらいしか知りません)

また、著者が提示している方法が唯一のものではないにせよ、
少なくとも自然科学の知見を踏まえない社会科学が信用に値しないことはわかりますし、
自然科学も社会科学で扱っている領域を説明しきれない限り、未開領域が多く残されていることもわかります。

如何なる分野の科学を推進するにせよ、このような発想を踏まえていくことが、
人に役立つ科学として成り立つための前提条件となるべきなのでしょう。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 過度に専門化・細分化されている科学、そして理系と文系とに分けられている不幸な「二つの文化」の現代。それでも、生物学は種々の学問との接点が多く、面白くて学んだ人の考えを広く深くしてくれます。知的にタフであると自認する人もそれを目指す人も本書を読み、さらには異分野の方々と意見を交換してはいかが。
 啓蒙主義に共感し、進化学を中心に諸学の統一を目指したアリ学者ウィルソンは生態学・動物行動学の膨大な研究文献をもとに、『社会生物学−新総合学説』、『人間の本性について』を約30年前に書きました。人間は他の動物に比べてかなり特殊な形態と生活様式を持つが、社会性動物の一般的な法則からは逃れられない。生命の諸原理は共通であり、遺伝子の自己を保持しようとするしくみが人間行動の奥深いところに潜み、性格は哺乳動物のなかにもみられ、宗教や芸術は脳と社会との共進化の産物である、と主張しました。生物学的な観点を人間文化にまで及ぼそうとしたことにより大論争となりました。
 しかし、地球上の主だった生物のゲノム(その生物種の特徴をもたらす種に固有な遺伝子の全体・集合体)が解読されてきた現代では、昆虫の基本遺伝子とその産物の働きは我々人類の遺伝子ときわめて強い共通性を持つことが明らかとなりました。遺伝子改変動物が人の疾患のよいモデルでもあります。社会性に関与する(少なくともその基礎となるであろう)遺伝子といってよいものも明らかになってきています。ですので、かつての社会生物学論争は究めて政治性の強いものであったといってよいと存じます。 
 人間の本性の根本とは?人には生まれつき何が最も必要か?それはなぜか?統合された学問知識の普遍的な共有によってのみ、正しい先見と賢い選択ができるのでは?こうした難問を考えることにより、生物多様性の重要性と倫理がすべてだという根本原理に私たちは気づきつつある、とも述べています。
 啓蒙は力わざです。読み飛ばせる本ではなく、皆さんに挑戦しています。
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