ポール・K・ファイヤアーベントの、科学を進歩させるには教条的なのはいかんのだ、科学のためなら何をやってもよくて、占星術をインチキであるとして排斥する姿勢は現代の魔女狩りに他ならん、という知のアナーキズムとも呼ばれる思想が分かります。面白いです。プラトンの対話編風です。批判的合理主義のゴリゴリぶりや哲学書のもったいぶった言い方を徹底的に批判していて、その一方で詩や文学やオカルトにも価値があると主張する点、大変納得がいきました。言葉にすればもう失われる真理と申しますか、なにやら不確かな我々自身の生き方を
科学哲学の衣をかぶって論じていて、ファイヤアーベントの融通のよさ、人格的魅力を感じました。自伝も、『方法への挑戦』もぜひ読んでみたいものです。