「千島学説」や「ゲーム脳」をきわめて肯定的に記述しておられます。
また無農薬農法や東洋医学を絶対視するあたり、そして陰謀論大好きなあたりも、著者のいつもの芸風と思えば笑って読み飛ばせます。
しかし、「case064・救急たらい回し」の記述は、あまりにも医療従事者に失礼です。
ちょっと引用しますと、「平然と患者を見殺しにする冷酷な日本医療」、「“救急医療”とは“いかなる場合でも”対応する。それが鉄則。(中略)すべての病院が、適当な理由をこじつけて救急車を追い払ったのだ」「しかし、医師なら応急措置などは可能なはず。はやく言えば儲けが少なく面倒なことに関わりたくない。」
これらの攻撃的な記述を、実際の医療現場で殺人的な過重労働を強いられている医師たちはどう感じるでしょうか?
また、「海外の人気ドラマ“ER緊急救命室”でも、患者受け入れを拒否しているシーンなど見たことない。」との記述もありますが、架空のドラマを根拠に現状を批判するというやりかたは、ちょっと粗雑に過ぎると思います。
この項目に限らず、本書の記述は全般にわたって、何らかの事象を強引に「絶対悪と絶対善」に二分するスタイルですので、「ほんまかいな?」と注意しながら読む必要があると感じます。