個人的な意見ですが書かせていただきます。 本書は一問一答形式でわかりやすく狭山事件に関する疑問に答えていくかたちのものです。図版が豊富で視覚からも検証できる点はありがたいです。あくまで本書は容疑者として逮捕された石川さんを冤罪としての主張を一貫してつらぬき通しています。それは「解放出版社」という名の発行元からも推測できます。 さて読んだ後の私感としての意見を述べると、いくつか石川さん冤罪を呼び掛ける側の説得力にかける気がしました。 例えば「警察の憶測による推理」を批判している反面、冤罪肯定側が自分たちの主張を振りかざす際に「〜という仮定のもとに考えると納得できる」という感じで結局両者とも想像の域を出ない意見を交差させている点です。 石川さんの筆跡鑑定の項目でも同じことが言えます。「同じ文字でも、似たものだけをことさらに取り上げ、似ていないものは無視するというやり方は公正な鑑定とはいえません」と、警察・検察側を非難しており、その根拠として犯人が書いた脅迫状と石川さんが書いた上申書の文字を比較していますが、比較対象としているのが「時」「ま」「を」「な」「け」「す」の6文字だけなのも疑問です。他にまだいくつも文字はあるのにです。素人の私ですが、両方の資料写真の文字を比較してみましたが、「た」や「か」の文字などはかなり酷似してるように思えます(石川さんが警察に似るように書かされたかもしれませんが…)。これでは上記した警察・検察を非難している意見と同じことをしているのではないでしょうか。反論をするならばもっと徹底的に考察すべきだと思います。まだいくつも疑問点や偏見と取れる意見もありますが、もちろん納得できる部分があるのも事実です。皆さんはどう思いますか?ちなみに私は石川さんが冤罪であることを強く願っています。