本書は、全国18の小学5、6年生2067人から「食事が楽しかったか」「誰と食べたか」、また「家族揃って食事をする回数」などについて聞いたアンケートをもとに、子どもたちの実際の食事風景を詳細に調査したものである。広いテーブルにひとりで座り、ため息をついている絵、自分の部屋でテレビを見ながらおにぎりを食べている絵など150点あまり収録されている子どもたちの風景は、寒々とした彼らの日常生活をリアルに映し出している。とくに、朝食はカップラーメンのみ、あるいは味噌汁とコーラ、朝晩ともホットケーキのみといった献立の貧困さや、「家族と食べても誰とも喋らない」「文句を言われない」という理由から、ひとりきりの食事「孤食」を好む子どもが増えているという事実には驚かされる。また、普段から「いらいらする」ことが多いと答えた子どもたちが、一様に「孤食」の傾向にあるという結果からは、「キレる」子どもたちと食生活との関連性をいやがうえにも考えさせられる。
「食」という視点から浮かびあがる現代の子どもたちの実態は、あまりに衝撃的である。(中島正敏)
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