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眼の壁 (新潮文庫)
 
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眼の壁 (新潮文庫) [文庫]

松本 清張
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形詐欺。責任を一身に負って自殺した会計課長の厚い信任を得ていた萩崎は、学生時代の友人である新聞記者の応援を得て必死に手がかりを探る。二人は事件の背後にうごめく巨大な組織悪に徒手空拳で立ち向うが、せっかくの手がかりは次々に消え去ってしまう…。複雑怪奇な現代社会の悪の実体をあばき、鬼気迫る追及が展開する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松本 清張
1909‐1992。福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。’58年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 514ページ
  • 出版社: 新潮社; 新装版 (1971/3/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101109176
  • ISBN-13: 978-4101109176
  • 発売日: 1971/3/30
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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現在、テレビドラマから火がついて「清張ブーム」が起こっているようだが、昭和30年代に初めて湧出した「清張ブーム」は今の比ではなかった。いわゆる本格的な「社会派推理もの」の登場! そのブームを起こしたふたつの長編が「点と線」であり、続く「眼の壁」であった。パクリ屋と呼ばれる犯罪者にだまされ、責めを負って自殺した上司から遺書として送られてきた書簡。それを手がかりに、義憤をおさえきれない主人公が、素人ながらも事件の本質をさぐり始める。おもに舞台は、岐阜県東部と長野県の木曾、ちょうど名古屋から走る中央線(鉄道)沿いの地方。パクリ屋、右翼、精神病院、政治家、いろんな絡みがあり、終末に至る描写は、まさに巻おくあたわざる面白さ。清張の最高傑作とはいえないけれども、清張作品を体験するに不可避の名作。
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By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
 手形詐欺に遭って自殺した上司の無念を晴らすために、詐欺事件を調べていく主人公・萩崎竜雄(はぎざき たつお)。事件に関わりがありそうな右翼のボスの動向を探り始めた辺りから、組織的な犯行の黒い闇が立ち現れてくるサスペンス小説。
 事件の舞台に信州が選ばれていること、ひとりの民間人が組織的な謀略に負けずに事件を調査していくこと、事件に関わる美しい謎の女を主人公がかばうこと、こうしたところに、本作品のおよそ二年後に執筆される『影の地帯』との共通点を感じました。話に引きずり込まれるスリリングな迫力、犯罪の奥にひそむ闇の深さという点では、後年の『影の地帯』のほうが優っていた気がします。
 リアルな描写に引き込まれた場面は、冒頭、会社の会計課長が三千万円の手形詐欺に遭い、責任を一身に背負って自殺するまでの件り。実際に現場に立ち会っているかのような臨場感がありましたね。読み手を話の中に引き込む作品のつかみの部分が、松本清張は実に巧い。本書でも、ぐいっと気持ちをつかまれました。
 もう一点、印象に残ったのは、作品の重要人物が●●風呂に浸かって×××場面。かなり凄惨なこの件りを読みながら、江戸川乱歩あるいは山田風太郎の怪談色の濃い作品を思い浮かべました。清張先生、一体どんな顔してこのシーン(417頁・右側)を書いたんだろう。
 1957年(昭和32年)、『点と線』と並行して執筆、連載された作品。
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一流企業でさえ手を焼く手形詐欺師集団が相手です。
それに挑むのは素人の会社員です。

清張作品を読みなれている読者には、この主人公がいつ闇組織に
消されてしまうのだろうと不安に駆られる場面が続きます。
そして、けものみちのような日本の暗部に踏み入るような展開になると思いきや、
後半からは美しい南アルプスが舞台になります。

何を言ってるのか解らないかと思いますが、
旅情とか電車ダイヤのトリックとかチャチなもんじゃ断じてありません。
もっと恐ろしい清張さんの懐の深さの片鱗を味わってください。

残念な点もあります。
金融業者、詐欺集団、国会議員、右翼、在日団体、医療法人などの怪しいキーワードが
チラチラと現れますが、結局は一人の男の行き過ぎた野望ということで片づけられてしまってます。
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