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最も参考になったカスタマーレビュー
5つ星のうち 3.0
着眼点はいいけれど。。。,
By ふろすと (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 眠り猫―奥絵師・狩野探信なぞ解き絵筆 (幻冬舎文庫) (文庫)
狩野派の奧絵師、狩野探信守道を主人公にしているところが注目される。この時代の狩野派は一般的に評価が低いのだが、それがどうしてなのかと言うことが、この本を読むとわかる。また二代目蔦重が出てきたり、当時の狩野派の勢力図が描かれたり、さらに、狩野派の絵師養成の実体と、なかなか知るチャンスのない面白い話しがたくさん出てくる。
ただ、この話しは、守道の絵師としての日々を描いた青春小説ではなく、ミステリーなのである。しかもこの作家は、私の記憶が正しければ、他の作品で乱歩賞を取っている。だがそれにしては、かなりお粗末なミステリーである。良かったのは最初の1/4程度。そこから先はどんどん破綻していく上に、最後のオチを読むと、あまりの底の浅さに拍子抜けする。 どうせなら、将軍から御前で絵を描かされる羽目になった守道が、その画題を何にするかを色々考えたあげく、最良の一作にたどり着くまでの軌跡だけを軸に描いてくれた方がずっといい作品になったような気がするのだが。 著者は美術史の分野においては本職のようであるから、潔くそっちの話だけにして、次作の「眠り猫2」を書いてくれることを期待する。
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