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真綿荘の住人たち
 
 

真綿荘の住人たち [単行本]

島本 理生
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

奇妙な恋、奇妙な幸せ。いびつで切ない下宿物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

島本 理生
1983年東京都生まれ。98年「ヨル」で「鳩よ!」掌編小説コンクール年間MVP受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で野間文芸新人賞受賞。同作に続き、04年「生まれる森」で、06年「大きな熊が来る前に、おやすみ。」で芥川賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 275ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/02)
  • ISBN-10: 4163289402
  • ISBN-13: 978-4163289403
  • 発売日: 2010/02
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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By sayuri51 VINE™ メンバー
形式:単行本
レトロな下宿「真綿荘」を舞台に繰り広げられるドラマを時に楽しく時に切なく描いた連作小説集

青少年のための手引き・清潔な視線・シスター・海へむかう魚たち
押入れの傍観者・真綿荘の恋人、の全6篇で構成されています。

超絶に性格の悪い美女に駆け落ちを迫られる大和君、彼に片想い中だが先輩に告白されて揺れる鯨ちゃん、
女子高生の恋人の一途な愛情表現に戸惑う男嫌いでクールな椿。
そして17年前ただ一度自分を抱いた男・晴雨(せう)を内縁の夫と呼ぶ大家で小説家の綿貫さん。

一見どこにでもいそうな人々だが、1人1人の人物描写が巧みで
「真綿荘」や彼らの生活を覗いている様な錯覚に陥ります。

脳内映像と共に最後まで楽しく読めました。
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By 譲葉
形式:単行本
「そこじゃない」
「え」
「葉介、女子は口に出したことよりも、空白のほうが百万倍、重要なんだよ」

それぞれ過去や家庭環境に問題を抱える住人たちの恋愛模様。
こういう下宿もののお話を読むと、『めぞん一刻』とか『ラブひな』を思い出します。

超絶に性格の悪い美女・絵麻に駆け落ちを迫られる大和君。
彼に片想い中だが先輩・荒野に告白される鯨ちゃん。
女子高生の八重子と付き合っている椿。
大家で小説家の綿貫さんと、彼女が内縁の夫と呼ぶ晴雨さん。

どれもこれも、筋が通らなくて不可解な関係。
まさに、“変じゃない恋愛なんてない”と実感させられます。

一番好きな話は『海へむかう魚たち』でした。
大和君のことは正直あんまり好きじゃありませんでしたが、彼と絵麻さんとの結末はさすがに可哀想になる…。

後、綿貫さんと晴雨さんの結末は、なんとく岡本太郎をイメージしました。
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By katsuo
形式:単行本
恋愛小説家島本理生さんによる6編の中編小説による連作小説集である。「真綿荘」という奇妙な名前の下宿屋が舞台となっており、そこに棲まう5人の住人たちの、切なくも奇妙な恋愛事情が描かれている。

真綿荘の5名の住人とは、下記のようにユニークだ。

綿貫千鶴(恋愛小説家でもある大家)
真島晴雨(大家の内縁の夫で画家)
大和葉介(北海道出身の下宿の新入り)
山岡 椿(事務員。女子高生の八重子と付き合っている)
鯨井小春(大柄なのがコンプレックスの大学生)

「真綿荘」というネーミングは「真綿で首を絞める」という喩えを連想させて不気味であるが、大家と大家の内縁の夫が経営する下宿屋の名前とあれば、それなりに納得する。恋愛というものはおしなべて真綿で首を絞めるようなものだというメッセージを受け取ってしまう。実はそんなことも無くて、単なる遊びなのかもしれないのだ。作者はそんなこんなのエスプリを楽しみながら創作をしていたのではないか? そんな想像さえ抱かせてしまう。

住人たちの恋愛事情はそれぞれまちまちではあるが、世間一般の、所謂多数派とは距離を置いていて、尚且つそれぞれに少数派であるが故のはくがいを内包している。恋愛にまつわる様々なる痛みというものを内包している、この小説のポジションはとても鮮烈であり、とてもユニークなものだ。

若き恋愛小説家の新境地を築いた作品だと云えるだろう。
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