始まってしょっぱなからぞくぞくしました。
まるでフェルメールの絵画そのもののような色彩と光。
それは全編通して変わりませんでした。
実際にあるフェルメールの作品を描いてるとされる画面もあり
思わず息を呑むようでした。
全体的にトーンは抑え目、でも登場人物の描き方が丁寧で、あんなにも静かな中にもそれぞれの情熱・嫉妬・愛情・欲望など様々な感情の流れや渦がはっきりと伝わってきます。
スカーレット・ヨハンソン、ほとんどすっぴんで髪の毛も覆ってしまっているのに、絵から抜け出したかのような美しさで、幼さの残る中になんともいえない色気が滲みでてました。
役柄の中の本人はきっと自分のそんな面には気がついてもいないのだろうなという印象を受けましたが。
耳元に聞こえてくるような息づかいやほんの指先の触れ合いだけなのに、下手なラブシーンなどよりよっぽど官能的な空気が流ていたように思います。
ヤンの妻の激昂ぶりも凄まじかったですが、自分の家に仕える使用人が本人はそんなつもりはさらさら無かったとしても、あれほどまで子悪魔的な雰囲気を振り撒き、自分の夫がたとえそれが仕事に向ける情熱からきてるものとはいえその娘に愛情めいたものを向けてると知ったら、取り乱すのも分からないではないですね・・・
ましてや、主人と使用人という身分の差がはっきりしてた時代の話。
ラストは原作とはちょっと違っていましたが、映画の方の終わり方も違和感無く私は良かったのではないかなと思います。
今の時代にも残る数々の名画の背景には資金の面での苦労や様々駆け引きがあったというのも分かりました。
この作品を観た後に、美術館にオランダ絵画展を見にいきましたが、この作品のおかげでとても興味深く見れました。