高校時代に友人にすすめられて初めて読んだ城山三郎です。エコノミックアニマルと呼ばれた影で、故国を離れ孤立無援で奮闘した男達の話が出てきます。書かれている男達は派閥抗争で敗れ左遷されてきた負け組みの男達です。そうでありながら、日本の為、会社の為、自分の為に強く生きていく姿は感動的ですらあります。一番好きな短編は「汀を行く男」。汀をとぼとぼと歩く男の姿が私の脳裏を離れません。私はこの本を読んでから、ほとんど全ての城山本を読みました。初めて読んでから20年近く経ちますが、私の本棚の片隅にはいつもこの本があります。今の私はこの本に出てくるような男達に比すべきもない情けない男ですが、だからこそ、この本を手放す事ができません。