先日、KSD汚職事件の控訴審判決があった。
村上被告に対する判決は、一審と同じく実刑判決であった。
このことについて、マスコミ各社の扱いは小さかった。
しかし、この判決は驚くべき判決であったのである。
起訴事件に関して本書を読む限りでは、一審での証言が翻されたり、
新たな証拠が提出されるなどしたため、村上氏は限りなく白である。
汚職そのものがあったかどうかは別にして、検察側の起訴状に対する証明が、
十分なされているとは言いがたい。
疑わしきは被告人の利益にという法の精神に従えば、村上氏は無罪なのである。
しかし判決は有罪であった。
ここに特捜検察の権力を見て取ることができる。
それにマスコミが迎合したときの怖さも。
権力装置としての特捜検察も十分に監視すべき対象であることを
改めて思い知らされる一冊である。