本作は和田誠×篠田昇による、日本映画史上でも稀に見るスタイリッシュな傑作である。何といっても東京の夜景がもの凄い。JAZZのナンバーに乗せて描かれる東京は、まるでマンハッタンのようだ。真田広之とミシェル・リーが逃げ回る雨の大都会のアスファルトの濡れ具合も最高である。地面からの光の反射はまさに篠田昇の本領発揮というところか。また、オープニングで夜景からJAZZクラブに入るまでのワンカット長廻しの凄さ。デパルマだってこうはいかないのではないか、という奇跡のワンショット。これは映画史に残る名場面である。加えて真田だから成しえるスタントなしのビルからビルへの綱渡りなども迫力満点だ。まだ若かりし三谷幸喜や唐沢寿明らのワンカット出演も面白いが、何といっても真田広之がカッコ良すぎである。タバコのけむりを燻らせながらのトランペットシーンなどはゾクゾクする。まあ、脚本は完璧とはいえないが、とにかく映像力で魅せる本作は、邦画嫌いの人にもぜひ観てもらいたいパワフルな作品だ。また、特典映像の和田誠×篠田昇の対談はもはや宝物である。篠田がこんなにも自作を語っているDVDはこれだけだ。改めて早世が悔やまれるなあ。とにかく全てが粋で、カッコいいので、ぜひご覧あれ!