このアルバムを聴いていると、
みゆきさんのラジオを聴いていた頃を思い出した。
軽妙な語り口の歌が多いからだろうか?
ヴォーカルは語りかけるようで
(音符が付いている分もっと躍動的なんだけど)
言葉はまるで矢印が付いているみたいに
聴き手の心に届く。
「真夜中の動物園」と題してカリカチュアされた表現が、
きっと老若男女を問わず多くの人にとって、
思い当たる節があり、言い当てられて、
まさに「トホホ」な気分になったりするだろう。
それから、その歌たちは、
恋をしているものが聴けば、
「うぅ」と撃たれたようにうずくまってしまう。
人を想う切なさを思い知らされる
ものすごい変化球ラブ・ソングだったりする。
巷に流れるラブ・ソングほどわかりやすくないけれど、
やっぱり、間違いなく、ラブ・ソングだ。
ある歌を聴いてクスリと笑い、
ある歌を聴いて目頭を熱くする。
その振れ幅たるや…。
音の色もリズムも、ヴァラエティに富んでいる。
近年、単調に思われたアレンジが、
今回は、パターンが払拭されているように思うのです。
一曲「試聴に」と薦めるとすれば、「鷹の歌」を。
そこには、それまでの作品とは一味違う
中島みゆきの世界が聴けると思う。
最後に、
「負けんもんね」を聴くと、
この歌をみゆきさんが歌ってくれたから、
この歌をみゆきさんが教えてくれたから、
残りの人生頑張って生きていけるよ!
って、ホントに、そう思うのです。
「私の人生には中島みゆきが必要です」
そんなことを断言してしまう、
このアルバムは、そういうアルバムです。