'10/4月現在発売中の1、2巻まで、通して読みました。
あっさりした絵柄で人物の線はやや細いですが、男女共魅力的だと思います。ただし好き嫌いの分かれる絵柄かもしれません。
この作者さんが好きな私でも人物の立体感がちょっと足りない感じがしますし、何と言うか、ペラっとした印象を受けます。
かなりシャープなペン遣いだからかもしれません。でもそれが持ち味なのかも。
(ヘンな意味でなく)いわゆる「色気」を感じさせる表情やシーンはちゃんと描けていますし、私はこの方好きです。
内容の方は、前作『ベイビーキスをどうぞ』と比べるとかなりシリアス路線になっています。
『ベイビー…』が明るい作品だっただけに余計にそう感じるのかもしれませんが、この作者さんの持ち味であるギャグや
どの人物もわりと童顔な顔立ちであることも手伝ってか、ドロドロ感は随分和らいでいます(キャラが童顔なのはこの方の絵柄の特徴かな)。
舞台は広告代理店業界、主な人物は4人の男女。
仕事でのつばぜりあいはもちろんのこと、そこに彼らの四角関係が絡んできます。
中堅代理店に勤める新米プランナーのまどか、まどかの大好きな先輩社員・浅田、
ライバル会社のやり手で何か影を持つ男・桐谷、ひそかにまどかを想う同僚・幸村。
偶然出逢った桐谷とまどかはお互い惹かれ合うものの、ほどなくして彼はライバル社の人間であることが判明。
彼は何かを心に抱えていて自分の素直な気持ちを出さず(出せず?)にいたが、まどかとの出逢いがその閉じた扉を開いていく。
しかし桐谷に起きた事を一番近くで見てきた、そしてそんな彼をずっと想ってきた人が既にいた、それこそがまどかの慕う先輩・浅田。
桐谷をとられる不安に駆られた彼女は何も知らないまどかに全て打ち明け、「とらないで」宣言。何とか桐谷を繋ぎとめようとする。
もはや同情からなのかは定かでないが、彼女を振り切れない桐谷。浅田の必死の想いを知り諦めようとするまどか。そんなまどかを支えたいと願う幸村は…
四角関係の内訳はこんな感じです。もうぐるぐるですね。
でも誰が誰をどう想っているのかははっきり描写されていますので、解りにくいということはありません。
まどかと出逢って、その明るさに触れ、忘れていた涙を取り戻す桐谷にはちょっとじーんときます。
2巻からは新たな人物も登場し(※ビジネスの関係者)、この四角関係に間接的にではありますが絡んできます。
まどかの想いは実るのか、桐谷は素の自分で居られる場所を手に入れられるのか、続きが気になる展開ではあります。
3巻は秋頃になるとのこと。コミックス派の自分には長いですが気長に待つとしましょう。
内容とは関係ありませんが、この作者さんのカラーは独特の雰囲気でとても好きです。
基本黒と白のモノトーンですが、その中に彩色された人物の肌や洋服が映えて綺麗だと思います。
あまり多色使いでない分、ごちゃごちゃせずスッキリして見え、表紙がパッと目に入って来る感じがします。
スタイリッシュで綺麗な表紙は何気なく眺めているだけでも楽しいです。