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真夏の死―自選短編集 (新潮文庫)
 
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真夏の死―自選短編集 (新潮文庫) [文庫]

三島 由紀夫
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

著者自選による第二短編集。伊豆今井浜で実際に起った水死事故を下敷きに、苛酷な宿命とそれを克服した後にやってくる虚しさの意味を作品化した『真夏の死』をはじめ、文壇へのデビュー作ともいうべき『煙草』、レスビアニズム小説の先駆的な作品『春子』、戦後の少年少女の風俗に取材した作品等、短編小説の方法論と技術的実験に充ちた11編を、著者自身の解説を付して収める。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

三島 由紀夫
1925‐1970。東京生れ。本名、平岡公威。’47(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ケ月で退職、執筆生活に入る。’49年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、’54年『潮騒』(新潮社文学賞)、’56年『金閣寺』(読売文学賞)、’65年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。’70年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ケ谷駐屯地で自決(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 349ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1970/07)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 410105018X
  • ISBN-13: 978-4101050188
  • 発売日: 1970/07
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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運命と虚構 2007/5/23
「夏の豪華な真盛の間には、われらはより深く死に動かされる」というボオドレエルのアフォリズムを副題とする「真夏の死」は、海難事故という悲劇から出発している点に特徴がある。解説で作者も述べている通り、通常の小説では悲劇は最後に起こり、その必然性としての宿命がそれまでに描かれる。「真夏の死」はそれと反対を描き、なんの暗示もなく突如悲劇が起こるために、後に残された者がその必然性を疑う展開をみせる。

予め示されない必然性を埋めるかのように朝子は「悲し」む。「悲しみ」が癒えてしまえば、その悲劇は何事もなかったかのような偶然のある出来事に変わってしまうからである。そのため、「何事も天命」であると捉えるには至らず、深い悲しみを固持しようとするのだが、悲しみの程度、実質というものが曖昧である故に、どれだけ悲しんでも悲しみが足りないように感じてしまう。しかし、結局は悲劇の必然性を見出せないまま、悲劇を日常生活の中へ、すなわち偶然性の中へ溶かし込んでいく成行になってしまう。そこから、別の必然性を待つようになる。つまり悲劇の、あるいは悲劇に対する悲しみの物語化である。さらに、新しい子の懐胎は別の必然性を待つ覚悟の証とも思えなくもない。

「運命」を必然性として捉えるか、それとも「虚構」を描き、必然性を確保するか。この両者の間で揺れ動く様を描いた傑作である。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By New JJ-K 72 トップ1000レビュアー
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終戦後間もない昭和20年代に描かれた8編と30年代に描かれた3編からなる自選短編第2集で、解説も三島由紀夫が切腹自死する昭和45年の6月に自ら書いています。

氏は「自作・自註は退屈な作業だが第3者の手にかかってとんでもない憶測をされるよりも、古い自作を自分の手で面倒をみてやりたいというだけのことだ」と述べていますが、恐らくこの言葉は自死を前提に出てきたもので、熟慮の上の自選・自註なのでしょう。

どれも読み応えのある短編ですが、氏の赤裸々な告白や小説の技巧的挑戦やその意図が解説で明らかになり、三島由紀夫が作品を描いた当時の想いを知り得る点でも大変貴重な作品だと思います。

とりわけ、昭和21年作「煙草」を川端康成氏が雑誌に紹介してくれたことが文士のきっかけだったことや雑誌「人間」の木村編集長が当時、神の如き技術的指導者だったと感謝している点、そして、昭和26年作の「翼」は「実は戦中戦後を生きなければいけなくなった青年の悲痛な体験を寓話的に語ったものである。私はこの種の短編であらわな告白をしていたつもりであるが、当時この告白に気付いた人はいなかった」と自らを振り返っている点が、遺書のようにも思えとても印象に残りました。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
満足です。 2003/2/2
 満足です。
 『真夏の死』は実際に起きた事件を題材に書いた小説です。
 二人の子供と義妹を失った朝子が、その悲劇から克服する過程を描いた作品であります。あと、心理描写が巧みです。三島由紀夫の代表短編です。
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投稿日: 2007/11/10 投稿者: Cafe Red Sky
人間らしい感情の表現
 三島由紀夫の自選短編集。... 続きを読む
投稿日: 2006/11/24 投稿者: ninetails
死の数ヶ月前、三島由紀夫がこの短編集の為に書いたあとがき
... 続きを読む
投稿日: 2006/7/5 投稿者: 西岡昌紀
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