読んでいるときは淡々と…
でも、本を閉じた後に、静かにジーンと余韻が残るお話でした。
次第に明らかになる2時間ドラマにありがちなドロドロした人間関係も、最後には幻想的な海底と、少年の輝かしい未来…そんな美しいモチーフで洗われて、さわやかな読後感。
夏休みに読みたかった。
物理的なトリックは弱くて、あまりそれ自体の推理の醍醐味はないし、フーダニットも対象が実質1人、もう終盤はお涙頂戴にまっしぐらなんだけど、相変わらずの湯川先生の科学者語り、警察官たちの様々な視点、人生イロイロ、定番の要素はバランスよく盛り込まれていて退屈しませんでした。
しかし、湯川先生、めちゃめちゃ人間臭くなりましたね。
これはこれで魅力的だし、まさに彼の言うところの「成長」なんじゃないかなーと思います。
シリーズ最高の一編!とは言いませんが、佳作と思います。
オススメ。