昭和後期に活躍し、平成4年に44歳の若さで亡くなった最強のアマ棋士、
小池重明さん。この本は、小池さんの熱戦譜と伝記です。
具体的には、小池さんと親交があった作家団鬼六さんとアマ棋士宮崎国夫さんが
小池さんのことを回想しつつ、棋譜が随所に織り込まれています。
棋譜の中には、同じ真剣師加賀敬治や沖元二、プロ棋士の田中寅彦や森信雄、
名人升田幸三や大山康晴との対戦もあります。
思うのは、小池さんの激烈な生涯です。
将棋を指すと鬼神のように強く、プロも平手で負かす一方、
生活はとことんだらしなく、金と女に放蕩三昧です。
破天荒なその生活には軽蔑する面がある一方、どこかあこがれます。
そしてその将棋。序盤はとんとだめですが、終盤が強い。
棋譜から、型にはまった時の強さ、粘り強さがうかがえます。
伝記小説としては同じ幻冬舎の「真剣師小池重明」に詳しく、
将棋を指さない方はそちらを読むことをおすすめします。
将棋を指す方には、そちらも本作もおすすめです。