「新宿の殺し屋」と恐れられた真剣師・小池重明の実像に迫った書である。
真剣師というのは賭け将棋を収入源とする人たちのことだが、小池は賭け将棋となると無類の強さを発揮し、プロ棋士相手にもひけを取らなかった。が、金にだらしがなく、駆け落ちを三回も繰り返すなど私生活の方は荒れに荒れ、多くの人を敵に回すこともしばしば。それが後の命取りと繋がってしまうわけだが、その波乱の人生は非常に重みがある。
一章から三章は晩年に付き合いが深かった団鬼六氏が綴り、四章は追悼酔談会、そして最後の五章は小池自身が書いた自叙伝という構成になっていて、違った見方からの見解が見れる。
その颯爽と駆け抜けた四十四年の生涯の中に学べることは多くあると思う。