相続には、「遺産分割」と「相続税に関する申告・納付」の二つの難関があるといわれる。しかし、その難関を乗り越えたはるか先に遭遇するのが「相続税の税務調査」だ。ある程度の相続税を申告した方に対して行われる税務調査が、極めて高い確率で実施され、そのほとんどで申告誤りを指摘されている事実に、まず驚かされる。
相続税の税務調査が具体的にどのような手法や手順で行われるか、調査実施の判断基準はどこに置かれているか、そして申告誤りを未然に防ぐにはどうすればよいか等々、リアルな事例を交えて分かりやすく記されている。
多少なりとも相続税に関する基礎知識をお持ちの方であれば、それこそ本書を食い入るように読み込まれること間違いない。臨宅調査における一連の流れや、実際に申告漏れ等になった事例を読んでいると、あたかも自分がその場で聴取を受けているのではないか、と背筋が寒くなる思いであった。
この本は本体価格わずか2千円である。しかし、将来的に相続税の申告をするであろう方にとっては、熟読なさり、打つべき手を講じられることで、その何千、何万倍もの価値が必ず生まれる。どうか是非ともお読みいただき、確実な備えをしていただきたい。