両親を失う過程について綴られた話。
これまでの著作の中で、数は少ないが何度か出てきていた家族に関するエピソードを拾い上げて、フィクションを織り交ぜて再構築している。
たとえば、既出のエピソードとしては以下のようなことが記載されている。
・母は、おもちゃは買ってくれなかったが、道具はすぐに、しかもとてもよいものを買ってくれた。
・父は、あまりしゃべらないけど、ふとしたタイミングにすごさを感じさせるような人だった。
父も母も確固とした価値観があったようだ。いずれにしても普通からは大きく外れた位置にいるような人たちであった。
両親の死について、森博嗣はどのように感じたか。どのように行動したか、なぜそのようなことをしたかについて、考察を述べている。
「喜嶋先生の静かな世界」と似た雰囲気を持つ作品。
淡々として、少し切なくなるのだけど、人生に感謝したくなるような。
そんな内容。