本書は相対性理論の、どちらかというと中級者向けの入門書だと思います。内容は特殊相対論よりも一般相対論の方に重きが置かれています。特殊相対論についてはテンソルによる数学的な説明がひととおりなされたあと、リーマン幾何学の説明に一章が割かれており、後半は一般相対論の解説となっています。その点、特殊相対論の部分については、特殊相対論の考え方に慣れていない人が読むと、数式を追うだけになってしまう可能性もあるので、特殊相対論については、もっと詳しく解説した本を読む必要があると思います。
また、リーマン幾何学をこの本だけから学ぶのは無理でしょう。入門書でもよいので、微分幾何学の本をひととおり読んでから、この本を読んだほうがいいと思います。
入門書とはいえ、ペンローズ図などついても書かれていて、扱われている項目は多いと思います。
ただ、他の評者も書いているとおり、数式の導出があまり丁寧ではなく、ときどきかなりはしょった書き方をしており、また解説も論理的というよりは感覚的なところがあるので、読みにくさを感じる部分は多々ありました。