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盲目の時計職人
 
 

盲目の時計職人 [単行本]

リチャード・ドーキンス , 日高 敏隆
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

日経BP企画

盲目の時計職人
 著者は、「利己的な遺伝子」で日本でもお馴染みのリチャード・ドーキンス氏。本書のテーマは、進化は偶然によるものか、否か。生物の設計にはデザイナーがいたのか、「盲目の時計職人」すなわち偶然の積み重ねがつくり出したものなのかを論じる。

 ダーウィン進化論には今なお、疑問を唱える学者が少なくない。生物が持つ形態や様々な機能があまりにも複雑で精緻であるため、進化が「偶然」の積み重なりだとの説明に納得しにくいからだ。例えば、1つの器官が進化していく場合、それに呼応して周りの器官が同時に進化しなければ、新しい機能は獲得できない。目のような複雑な器官が、本当に自然淘汰の積み重ねでできるのか ――。

 進化があらかじめ決まった方向に進んだとの考え方は一般人にはむしろ分かりやすいが、著者はこのような説に、ていねいに反論する。


(日経バイオビジネス 2004/09/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介

複雑な生物世界は、自然淘汰という、意図をもたない「盲目の時計 職人」が創った。では、この自然淘汰は単なる偶然の所産なのか? ダーウィン主義を強力かつ魅力的な論理で擁護する必読の進化論書

登録情報

  • 単行本: 529ページ
  • 出版社: 早川書房 (2004/3/24)
  • ISBN-10: 4152085576
  • ISBN-13: 978-4152085573
  • 発売日: 2004/3/24
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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84 人中、74人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
名著「ブラインド・ウォッチメイカー」の改題新装版。
生物の持つ複雑で見事な適応を説明できる唯一の理論が自然淘汰説だけであることを実に解りやすく、実に丁寧に、実に説得力を持って示す手腕にはただただ舌を巻く。

なんとなく「自然淘汰って間違ってるんじゃないの?」と思っている人もこれを読めばたちまち熱狂的なネオ・ダーウィニストに転向するだろう(私がそうであった様に)。

神による創造や根強い人気を誇るラマルキズムを正面から粉砕し、それらが実際問題として間違っているだけでなく、そもそも論理的にありえないことを指摘したくだりは美文とあいまって圧巻。
旧版の帯には「ダーウィン進化論の理論的到達点」、ある本のコメントには「説得される快感を味わわせてくれる」とあったがこれらの言葉に嘘はない。

このレビューは参考になりましたか?
29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ドーキンスは前著「利己的な遺伝子」と「延長された表現型」で、“個体”中心の進化観から“遺伝子”中心の進化観へのパラダイムシフトを提案してきました。しかしこれらの著書では読者が前提としてダーウィン進化論を受け入れていることが想定されているようで、門外漢にはよく理解されなかったのではないかと思います。

そこで、一般読者を対象に「ダーウィン進化論」そのものを解説する、という趣旨で書かれたのが本書です。生物の複雑な適応的デザインの進化はダーウィン的な累積淘汰でしか説明できないことを、圧倒的な説得力をもって解説していきます。原書出版から20年を経ても、今なお色あせない最高級のダーウィン進化論の入門書でしょう。とはいっても簡単ではないところがドーキンス流。相手が一般読者だからといって議論のレベルを落とすようなことはしません。

本書の魅力的な部分を挙げれば、なぜ進化論が理解されないのか?という疑問に答えているところです。人間の認知能力もまた進化の産物である以上、せいぜい(人間の寿命である)数十年というタイムスケールでおこる事象までしか直観的な理解が及ばない。だから生物進化という数百万年規模で起こる事象については、直観的に「起こりそうもない」と判断してしまうのだ、という議論です。(同様の主題は後の著書「虹の解体」でも展開されています。)また、創造論者に対する対決姿勢を鮮明に打ち出したのも本書が最初であること。グールドとの論争が、ダーウィン主義の枠組み内での建設的な議論であったことも良くわかる、などドーキンスファンにとっては歴史的な価値も高い名著です。

先日国立科学博物館の「ダーウィン展」を見に行ったところ、物販コーナーに本書がグールドの著作と並んで平積みにされており、思わず微笑んでしまいました。以前にも読んでいましたが、改めて読み返してみてその価値を再確認したところです。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
生物が複雑で機能的な現在の姿になるまでには、突然変異に加えて漸進的な自然淘汰を経てきたというのが主旨。サルがでたらめにタイピングしてもシェークスピアになる可能性はまずないが、シェークスピアに向かって最もよく似ている句を残していけば有限世代で可能になる、という。小さな変化でも、わずかでも有利なものが淘汰されていくと複雑になっていくという説を、かなり冗長にではあるが、懇切丁寧に解説している。この書で一貫して取り上げられている器官の例は「眼」だが、およそ眼などない生物からヒトの眼に至る過程は、この自然淘汰で説明できるという。
本書の論じている内容が、わずかなコンピュータシミュレーションに基づく以外は、実験的・実証的には極めて不十分なあくまで「論」であると感じた。進化はその「可能性」を論じることしかできないし、アナロジーとしての説明では純粋に科学とは言えない点に注意する必要がある。最後の方に「等身大」と「カリカチュア」の2人のダーウィン主義者の「会話」が載っていて興味深いが、私には前半で出てきた「石像でも腕を振る可能性がある」というアナロジーが「カリカチュアなダーウィン主義」とどう違うのかわからなかった。
第6章では生命の起源について論じられているが、生命発生がほとんどありそうにないと思われるのは人間の時間尺度で考えるからであり、宇宙的時間で考えれば発生し得るという。これで何か説明できているのだろうか。
このように随所に突っ込みどころは見られるが、いずれにしても神による創造論に「対抗」する形で論旨が展開されていることは、進化が既成事実化されている日本人にとっては奇妙に思われるだろう。本書は創造論者を説得しようとしているのである。それほどに、創造論がドーキンスの周辺で力を持っている説だということを含んでおいたほうがよいだろう。
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