10年前米国留学した際,いろいろと驚き,とても疑問に感じたことがあった。
何故,日系のエアラインではサービスのクオリティが,米系のエアラインに比べて圧倒的に高いのか?何故,電気代や電話代の請求にミスがあるのが普通であり,何度もクレームしない限り,正しい請求書が送られて来ないのか?何故,カフェテリアで,プラスチック製のカップやマドラー,お皿を簡単に捨てられるのか?何故,自分の身を守るために,いつも周囲に注意を払い,緊張していなければならないのか?何故,ごく普通の古いアパートのドアに,鍵を3個もつけなければならないのか?等々。
間もなく,これが,日本の外では当たり前であって,日本がむしろ特異であることを認識し,それは日本社会・文化・思想のレベルの高さに起因するのではないかと思い至った。つまり,日本には,「相手を思いやる心」,「おもてなしの心」,「お互いさま,お蔭さまで」の精神がある,相手の期待・信頼に応えようとする文化がある,どんな仕事でも(電気代の請求でも),働く(傍を楽にする)ことに,真面目に,誇りをもって勤勉に取り組む文化,労働観がある,「もったいないの精神」がある,日本は,世界にも極めて稀な,「性善説」が奇跡的にうまく機能している社会である,と。
この日本の文化・精神・思想が世界に広まれば,世界が「性善説」で生きられる,素晴らしい平和で,幸福な世界になるのではないか,日本の文化を世界に広めたい,そういうことに貢献できないか,と考えた。
「『成熟した文化の力』・・・日本という国は,その力によってこそ,世界に貢献するべきではないのか。」同感である。