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目くらましの道 下 (創元推理文庫)
 
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目くらましの道 下 (創元推理文庫) [文庫]

ヘニング・マンケル , 柳沢 由実子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

斧で殺害し、頭皮の一部を剥ぐ凄惨な殺人。犯人は次々と犠牲者を増やしていった。元法務大臣、画商、そして盗品の売人。殺害方法は次第にエスカレートし、三人目は生きているうちに目を塩酸で焼かれていた。犠牲者に共通するものは?なぜ三人目は目を潰されたのか?常軌を逸した連続殺人に、ヴァランダーらの捜査は難航する。現代社会の病巣を鋭くえぐる傑作シリーズ第五弾。CWAゴールドダガー受賞作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

柳沢 由実子
1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業、ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 384ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2007/2/10)
  • ISBN-10: 4488209076
  • ISBN-13: 978-4488209070
  • 発売日: 2007/2/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 23,333位 (本のベストセラーを見る)
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ヴァランダー・シリーズのおそらく最高傑作になるでしょう。物語はディーヴァーのようにジェットコースター並のスリルとサスペンスがあるわけでもないのですが、事件そのものがもの悲しく、切々として人の心を打つのです。犯人を追うヴァランダー自身が人間の奥底で常に犯人を理解しようとするその姿に心打たれます。父親とイタリアに旅行する話では不覚にも涙がこぼれました。犯人逮捕までの警察小説ならば、単に面白いだけで終わるのですが、犯人が明かされ逮捕された後の、僅か20ページ足らずのエピローグが秀逸なのです。泣かせます。まるでこれを書くためにこれまでの物語が展開されたようにさえ思えるのです。単なる警察小説ではない心の叫びが聞こえるような小説です。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ヘニング・マンケルは<ヴァランダー警部>シリーズの第5弾に当たる本書で、英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」’01年度ゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を受賞した。’95年に本国スウェーデンで刊行、のちに英訳された結果であるが、これによりマンケルのミステリーが初めて英語圏で評価された記念すべき作品である。日本では’07年、「このミステリーがすごい!」海外編第9位にランクインしている。

農家からの苦情で、菜の花畑に駆けつけたヴァランダー警部は、自らガソリンをかぶって焼身自殺を遂げた少女を目の当たりにしてショックを受ける。追い打ちをかけるようにして殺人事件発生の報せが。被害者は元法務大臣で、背中を斧で割られ、頭皮が髪の毛と一緒に剥ぎ取られていた。さらに、画商、盗品売人、公認会計士と、同様の手口でさらにエスカレートする残虐な殺人が続く。ヴァランダーの指揮のもと彼らの共通のつながりを求めるイースタ署の捜査は難航する。

犯人は物語のはじめのほうで明らかにされるのだが、そのことが、本書をして単なる犯人探しの謎解きを超えた興趣を醸し出している。犯人側の犯行にいたる行動が差し挟まれ、そして捜査側が不可解な連続殺人事件を解明するという巧みなプロットの構成の妙もさることながら、私たちがふつう北欧の福祉国家として認識する現代スウェーデンが抱える社会問題を浮き彫りにしているような気がする。それは少年犯罪だったり、外国から連れてきた少女売春問題だったり、盗難車の密売だったりするのだ。

本書は、そういった社会情勢をひとつの犯罪によって切り取った出色の警察小説といえるだろう。

また、物語のそこかしこに散りばめられたヴァランダー警部のプライベート描写、父親との関係、娘を思う心、恋人との夏の休暇がこの事件でどうなるか苦悩する姿、とりわけ溜まった汚れ物を洗濯したり、車検のアポイントを取ったりするくだりは、ユーモラスでさえあり、彼の人間臭さが滲み出ていて、シリーズものならではの、ヴァランダーその人の個性が、この作品の微妙ないろどりとなっている。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
マイクル・コナリーやT・ジェファーソン・パーカーなど最近の警察小説のいい作品は多いが、この作品も心に残る。特に、このエピローグにすべてが集約されていると感じたね。特異な残虐事件、丹念な警察の捜査と信頼できる同僚たち、そして主人公のヴァランダー警部の仕事には強く個人的なことには弱い?人間性、これらすべてが合わさっての魅力だと思う。物語のところどころに犯人側の行動が描かれて、犯人の名前以外はほぼ明らかになってくるのだが、ここまで明かしていいのかなと思った。最後まで真犯人は実は・・・の含みを持たせたほうが良かったのではないかなと、素人ながら思う。無論この作品の評価を揺るがすものではないけどね。
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