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皇室とは、日本の歴史と伝統に育て上げられてきた生成物であって、
ある一時期に、特定の誰かが計画し、作り上げてきた計画物(制度)ではない。
共産党が生み出した「天皇制」という用語に騙されてはならない。
皇室とは、あくまで歴史的な生成物であるところに、最大の存在基盤がある。
今を生きる我々日本国民が、
歴史と伝統にもとづかない意図的な「法律」を勝手に持ち込むことによって、
皇室の歴史と伝統に、大きな傷をつけることがあってはならない。
伝統とは、あくまで歴史に根ざしたものであるから、「新しい伝統」とは言葉の矛盾であり、
正しく、「新しい制度」=「伝統破壊」と理解すべきである。
現在の浅はかな思想的傾向に乗っかった、新しい制度を導入することで、
連綿と培われてきた皇室伝統の断絶につながりかねないことを深く憂う。
歴史と伝統から断絶された皇室とは、
もはや二千年の歴史と伝統に培われてきた、現在の皇室とは似て非なるものとなる。
皇室は、その最大の存在理由を失うのである。
このような考え方にもとづき、
皇室伝統の核心たる皇位継承の「法」を、日本の歴史と伝統に求めた研究の結果が、
「必ず男系男子を立てよ」という単純明快な著者の主張になるのです。
近年の代表的な女性天皇論もよく踏まえられていますので、
その全体像を手際よく把握したいと考えられている方にもお勧めです。
なお、はじめて著者の書物を読まれる方は、
ぜひ『正統の哲学 異端の思想』(徳間書店)『保守主義の哲学』(PHP研究所)
『正統の憲法 バークの哲学』(中公叢書)を併読されることをお勧めします。
著者の思想的な基盤がよくわかります。
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