逢魔が時の怪しい雰囲気、この世とあの世の境界が揺らぐ気配にぞくりとさせられるシリーズ。毎度、楽しませてもらってます。
天性の霊能力を生かす仕事を見つけた開(かい)さん、生き生きしていますね。三郎さんが暮らす箱庭に重大な転機が訪れ、何より、三郎さん自身が・・・。主人公の飯嶋律は今回もあたふたと、この世とあの世を行き来しているなあ。妖魔どもに振り回され、怪しい事態に巻き込まれながら、相変わらずいい汗、否、冷汗かいています(笑)
「羽擦れ(はずれ)の島」「異界の水守り(みずもり)」「襖絵(ふすまえ)の女」「病み枝」の四篇収録の巻。一番インパクトがあったのは、最初の「羽擦れの島」。本シリーズのひとつの曲がり角をなす話でもあるでしょうか。あと、頭がこんがらかる話だったけれど、「異界の水守り」も面白かった。記憶を失った女の混乱と不安を描いた話の前半、「一体どういうことなんだろう?」というミステリアスな展開に惹かれました。