主人公の飯嶋律は、霊能力を持つ大学生。護法神の青嵐や、文鳥の姿をした妖怪・尾白と尾黒に振り回されつつも賑やかな日々。
飯嶋家では律だけでなく、亡き祖父の伶、従姉の司と晶、伯父の開も強い霊能力を持っている。
今回もそんな肉親たちが絡んで魑魅魍魎とひと騒動です。
待望の新刊です。今巻は、最近影が薄かった司ちゃんの出番があって嬉しい限り♪
律は複雑そうですが、司ちゃんの恋する乙女な一面も見れましたね。
前巻『病み枝』で登場した八代さんも再登場。晶ちゃんと何だかいいコンビ。今後、二人の仲がどうなるのか楽しみです。
私が好きな話は、『付け馬』と『狐使いの跡継ぎ』です。『付け馬』は、若かりし頃の伶さん(律の祖父)のお話。
この世とあの世の境界が薄れるお盆。伶は死んだ親戚の魂が帰って来られるよう、冥界の大王と取引をするのだが―。
たまにしか描かれないけど、お祖父ちゃんの過去のお話は大好きです。自らを戒め孤独でいようとする伶青年が切ない…。
八重子お祖母ちゃんの出番が少なくて残念です。お祖父ちゃんといつ結婚するのかしら? もどかしい二人です(笑)
『狐使いの跡継ぎ』は、不思議な力を持つ一族の当主となった少女・燈子の物語。
燈子の家に住みつく奇怪な生き物の正体とは? 一方、開さんも仕事で燈子の家に関わる事に―。
燈子が可愛いです。尾白と尾黒が相変わらず笑えます。そして、そんな彼等を開さんが狙ってます(笑)
何故か律の式神に執着を見せる開さん。人の物を欲しがる子供のようです。
開さんは諸々の事情により、実年齢は50歳近いけど心は20歳。
そのせいか、律とは伯父と甥の間柄なのに兄弟のようにも友人のようにも見えます。しかし、その性格や思考は対照的です。
開さんが、怖いモノ知らずだった若き日の伶さんに似ているのに対し、律は開さんが反発していた晩年の伶さんにそっくり。
律に怒られた開さんが“親父に説教されてるみたいだ”と言う場面が印象的です。
同じ伶の血を引く者として、伶に可愛がられ御法神まで譲り受けている律は開さんにとって羨望嫉妬の対象なのかもしれません。
律もだんだん開さんに対して強く出れるようになってきましたね。この二人の微妙な関係がすごく好きです。
これからも喧嘩したり駆け引きし合いながら心霊事件を解決してほしいですね。