この本に収録されている作品は3つに分けられる。
「龍闘野」・「絵巻三国志」からの再録、上記2冊からの作品のリライト、
上記2冊以降に描かれた新作、である。
この内、再録分に関しては技量的に若干劣る部分が見え、
全体のバランスを崩しているようにも感じられるが、
正子氏の過去の作品集については入手困難になってきているので、
持っていない人には嬉しい再録だろう。
それにしてもこの人はCGと肉筆の使い分けが巧い。
「絵巻水滸伝」の頃はかなりCG色が前に出ており、
それについて少なからず拒否反応を起こしたファンもいただろう。
しかし現在は、CGを使える所は使いその分省かれた労力で
緻密に肉筆で描く、という棲み分けが出来ている様に思える。
ウェブサイト上の作品も出版が決まり、今後も目が離せない作家だ。