SF作家平谷美樹が集めた異色の百物語集も、
7年目(第七夜)になった。
第一夜から共通しているのは、
著者自身と著者の知人の実体験のみを集めている、
という点。
どこかの誰かからの、うそかほんとか分からない話ではない。
くわえて、著者はSF作家だ。
つねに怪異に対して距離を置いている。
かといって、したり顔で科学的解説をしたりすることもない。
あったことを、あったままに、ぽんと投げてみせる。
どう解釈するかは、読者次第というわけだ。
だから、ぞっとする話だけでなく、
物悲しい話、なんとなく愉快な話など、
内容はバラエティに富んでいる。
なかでも今回は、
とある場所の話が心に染みた。じわりと目頭が熱くなった。
こんなことが本当にあるのだ…。