現在のヤマタネの創設者である山崎種二を描いた小説です。私の勤務先は兜町にあり(証券会社ではない)、山種証券のビルが地下鉄の出入口になっていたため小説を読んでいて非常にリアルに感じる部分がありました。残念ながら現在、山種証券は三井住友グループになり、山種美術館も移転してしまい兜町から山種の文字は消えてしまっています。
種を二つまいて一つを刈り取るような生き方の意味をこめて種二(小説では豆二)という命名となったようですが、生き方も「働き一両、考え五両」を徹底し堅実に生きる姿がよく現れています。
山種さんは実際にも大きな耳を持っていたようで、耳で聞く営業を徹底していたようですが、これは現在のどのような業種の営業も変わらないと思います。逆にインターネットの普及により情報量は比較できないほど増えた現在、本物の情報をいち早く精査し収集出来るのは自分の目と耳だけだと改めて知らされた気がしました。
本書は非常にテンポ良く読み進めていけますし、参考になる面が多いお勧めの一冊です。