「百年の誤読」のコンビが送る、きちんと読んでの書評、というか2人の感想をそれぞれの立場から、好みから、恐れ多い、とか、毛嫌い(はちょっとあるかも知れないけれど)も無く、ざっくばらんに言い合う、それでいてそれぞれの本を手に取らせたくなるなるチカラを持つ(序文で豊崎さんもおっしゃってますが、いわゆる「あらすじ」で読んだ気になるな!という事です。ワタクシも特にこの点激しく同意致します!せめて、読んでから批評してもらいたいです、その上での誤読は許されてると思います)本です。つまり勝手に本の売り込みをされてる(もちろんより、自分の好みの本の時は熱くなって、より面白い!)販売促進会の人みたいです。が、本読みの人なら、自分の読んだ面白かった本は本読みに薦めたくなるものだと、私は思います。で、本読みのそのツボをちゃんと押してきます。
もちろん今回も面白いです。そしてちゃんと紹介されたテクストを読みたくなりますし、5つ星でそれぞれが評価しているのですが、たとえ点数が低くとも、何故なのか、あるいはこういう読み手さんにはオススメします、とかまさに痒いところに手が届く紹介の仕方だと思います。そして、このコンビがやはり素晴らしいのだとも思うのです。
読書は一人でするものですから、当然自分の解釈で良いのですが、同程度の、あるいは新たな読み方、読んでない本を紹介してくれる方を求めない読書家は少ないのではないか?と思うのです。そして、傾向は違っても、好みもちょっとずれていても、思い切って自分の嗜好を吐露できる相手を求めていると思うのです。それでいてちゃんと話しのできる相手を。岡野さんも豊崎さんもそれぞれを当たり前ですが、読み手のプロである事を尊重しつつ、ツッコミを入れられるところが(しかも馴れ合いにならない!)好きです。私もこの本にはヒトコト言いたい!!と思わずにはいられない話し合い、素敵です。
中でも自分でも読み、とても面白かった事を、キチンと言葉で纏めるのはお二人とも凄いです。あと、妙に豊崎さんのキライなもの(人、事など)と私の嫌いなもの(清○、長○、デイズィ、無批判性、など)が同じで。知ってましたけれど。だからと言って豊崎さんの評価と私の評価が被りまくるかと言うとそうでもないですし、不思議。また、岡野さんの見方がとても参考になりました、「調書」、「冬の夜ひとりの旅人が」、「アムステルダム」なんて、すごく読みたくさせます。
自分の読書感覚を言葉で表すとすれば、と考える為の仮想読書友達の会話に興味がある方にオススメ致します。