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百万回の永訣―がん再発日記 (中公文庫)
 
 

百万回の永訣―がん再発日記 (中公文庫) [文庫]

柳原 和子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

「余命半年」の告知から二年。「死」をみつめて積み重ねた「生」の記録。そして、ふたたび魂の奇蹟は起こった!『中央公論』好評連載「残照」待望の単行本化。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

初発から六年後、がんが再発した。「早ければ半年」と告げられ、絶望と孤独にまみれた彷徨いから、一人の医師を選び信じて進むと決めるまで―。『がん患者学』を著したノンフィクション作家が、生を賭してがん医療のありかたを問い続けた六五〇日の記録。

登録情報

  • 文庫: 468ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2009/03)
  • ISBN-10: 4122051355
  • ISBN-13: 978-4122051355
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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36 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By おじいさん VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 柳原和子さんが2008年3月2日、57歳で亡くなったという事実を知った時、やはり愕然としました。
 2000年、晶文社から『がん患者学』が出版されました。
 胃がんで胃全摘手術をうけ、生き物としての敗北感と社会が自己をどう位置づけるか、当時の私は不安でした。
 私はがんと出会った事態に、冷静に自己を位置づけようとしていたのです。
 『がん患者学』は、患者が知りたいことが全部載っていたのです。
 泣き言はありません。千葉敦子さんのようなアメリカ医療讃美もありません。
 著者の姿勢はきわめて冷静でした。
 それは副題が「長期生存をとげた患者に学ぶ」としていることであきらかです。
 「がん患者は死ぬ。どのように死ぬかは不明なれど」
 この厳然たる事実から逃げることはできない。
 「自分も再発し死ぬであろう。」
 この諦念が根底にあったようにおもいます。
 柳原和子さんに連絡をとりたいと思い、出版社に連絡。柳原さんと電話で話をすることができました。
 相手の不安を軽くするために生きているような人でした。

 その後の著者の活動はすさましかった。
 多くの人に会い納得するまで問う。私たちの代表。
 テレビで出演している姿を見て疲れすぎている・無理しすぎているとハラハラ。
 そして『がん生還者たち』(中央公論新社)ができました。
 さらに、『私のがん養生ごはん』(主婦と生活社)。
 最後に「中央公論」で『残照』として連載された この『百万回の永訣』です。

 同病者への応援歌でした。いや、人間讃歌です。
 がん患者として すべてをひきうけ冷静に書かれた書物です。
 現在の医療体制に 怒りをぶつけ 医療側に与えた影響はすごかった。
 柳原和子さん、本当にありがとうございました。命がけで、あなたはがんと出会ってしまった人間、それに関わる者たちに がん患者として あなたの生き様を見せてくれたのです。さあ、私も頑張らないといけない。
このレビューは参考になりましたか?
33 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 この本を読んで驚いたことは、がんの再発、転移における日本の医療が変わってきているということだ。かつては、「もう治療法がありません」といわれるのが、関の山。抗がん剤などの治療が効かなくても、それはがんのせいだというのが、当たり前。そこには絶望しかなく、夢も希望もない世界だった。

 でも、実は違った。著者は、過酷な状況にありながら、さまざまな医師、治療法を訪ね歩く。そこで明らかにされるのは、再発、転移の過酷ながんには、標準治療やガイドラインを超えた、個別性を尊重する医療によって、突破口が見出されるということだ。

 しかし、現実問題、ここにたどり着くまでの著者の苦労は並大抵ではない。NHKで放映された同名の番組も見たのだが、ここまでやらないと、ここまで声を上げないと、納得のできる医療にはたどり着けない現実があるのか、、という落胆もあった。

 各科、治療法など、専門分野それぞれが秀でていても、それを俯瞰して見ることができるのは、実は患者でしかないという現実。再発、転移などの多臓器にわたった場合の、治療法の選択は、混迷を極める。

 私が著者を評価したいのは、全身に回ったと考える再発・転移がんの治療において、丁寧な局所治療を積み重ねることが、有効であるということを示すことができたこと。このような発想にたどり着くまでの経過が一番、興味深かった。
このレビューは参考になりましたか?
24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
NHKがんサポートキャンペーンに柳原さんが出演されているのを見て、この本を手に取った。「がん再発、早ければあと半年」と医師から告げられたら…。死を見据えながら生きることの意味を問う本書には、深く考えさせられた。死への恐怖、医師によって違う治療法が提示されて彷徨う日々、過酷な副作用、潔い死を迫る周囲の人々…。著者は自らを取材対象として、冷静に言葉を紡いでゆく。3人に1人ががんで死ぬ時代を生き抜くための、貴重なノンフィクションだと思う。
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