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百と八つの流れ星〈上〉
 
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百と八つの流れ星〈上〉 [単行本]

丸山 健二
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

どれほど凡庸な日常、懊悩に満ちた生活、不運に翻弄される生涯であろうとも、人生には闇を走る閃光にも似た煌めきの一瞬が訪れる。突然の啓示、突き上げる衝動、底なしの恍惚、天地との交感、絶望を転覆させる憧憬…。作家生活四十年を越え、なおも創作の鉱脈を掘り続ける著者が、戦後から現在までのさまざまな日本を舞台に、老若男女、獣や鳥たちの、命輝く一瞬を百八の物語に凝縮する。書き下ろし短篇百八話を上下二巻に収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

丸山 健二
1943年生まれ。1966年、「夏の流れ」で文學界新人賞、芥川賞受賞。1968年以来長野県大町市に居住、創作活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 325ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/6/10)
  • ISBN-10: 4000019465
  • ISBN-13: 978-4000019460
  • 発売日: 2009/6/10
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 459,372位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 見開き3枚、6ページでひとつの短編が108編ならぶ作品集だ。作者はこのような形式が好みのようで、過去に『千日の瑠璃』や『貝の帆』など、同じようなスタイルの作品を書いている。それらと本作が異なるのは、前者が短編をつむいで大きな長編小説となっているのに対して、本書はひとつひとつが関連のない、独立した物語となっている点である。

 作品のテーマとなっているのは生老病死や人生の厳しさ、辛さ、それに反戦などである。全体に共通しているのは、思うにまかせない人生を歩んでいる者が、世を拗ねた視線で社会を見ているのだが、あることをきっかけにして、生きなおしていく物語と、自分らしく尊厳をもって自死する、破滅の美学である。

 内容は重いが、すばらしい水準の作品である。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
108と言えば煩悩の数。
煩悩の数を星(光)に喩え。
著者の丸山 健二が108の事象、物、人、動植物を
菜食、餓死、悟り、
ハーモニカ、ミシン
狛犬、チューリップ、などを
濃密な文章で描き出していく。
あまりにも濃縮ぶりに、読者を圧倒する。
読者にも集中力が必要、、、、
不思議な様々な人間の歴史に彷徨い
深い、深い丸山ワールドに入り込んでいく
とても読み応えのある小説です。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
背景の弱さ 2009/8/17
By 鬼道
形式:単行本
「この世は生きるに値する」としてその生き方を追求する作者の意図はわかる。登場する一人ひとりの抱える事情と内面の関連も納得できる。が、背景にある世界の捉え方があまりにも平板だ。例えば、先の大戦について、
「ほんの一部の、のぺつ新しい戦争へと進路を取りたがる、精神年齢の低さ故に大きく屈折してしまった精神の持ち主たちと、かれらの喉を撫でて忠勇な番犬として利用し、大勢のおめでたい善人たちをこの世の地獄の底へ突き落としてでも自分たちだけいい思いをしようと企む奴輩」
と書いている(下巻「再生」。他にも同様な描写)が、そんなにも単純化したら、戦争の本質は見えない。
「国家=権力=悪」「戦争=侵略」「巨大資本=抑圧」など、総じて物事の一側面だけを強調しているために、歴史や政治、経済などの把握が薄っぺらくて甘くなっている。確かにそういう面もあるが、そうじゃない複雑さこそ世界であり、それゆえ自由に生きることが難しいのではないか。背景を単純化しておいての説教に説得力はない。
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