日本に独特の美意識を表す言葉として「余白の美」という日本語を
定着させたのは誰なのだろう。そしてそのとき決まって挙げられる
のが等伯の松林図や龍安寺石庭、武蔵のモズの画などで、私たちは
長い間、日本の美学はその言葉で語り尽くされたような錯覚に陥っ
てきた。しかし著者は本書の中でこの使い古された安易な言葉を
使っていない。
ドナルド・キーン氏は日本人の美の概念を、「暗示ないし余情=
suggestion」「いびつさないし不規則性=irregularity」「簡潔
=simplicity」などの言葉で表した。
デザインの現場の中で「白」を多角的に考察していたら、不思議に
Cool Japanが浮かび上がってきました。この本は、白を論考する
ことによって、これまでの「日本らしさ」を言葉に置き換える
ことを試みた先人達の表現を更新する内容になっていると思います。
日英併記で、「白」の概念が世界的に更新されてしまいました。