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白鯨 上 (岩波文庫)
 
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白鯨 上 (岩波文庫) [文庫]

ハーマン・メルヴィル , 八木 敏雄
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「モービィ・ディック」と呼ばれる巨大な白い鯨をめぐって繰り広げられる、メルヴィル(一八一九‐一八九一)の最高傑作。海洋冒険小説の枠組みに納まりきらない法外なスケールと独自のスタイルを誇る、象徴性に満ちた「知的ごった煮」。新訳。

登録情報

  • 文庫: 493ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/8/19)
  • ISBN-10: 4003230817
  • ISBN-13: 978-4003230817
  • 発売日: 2004/8/19
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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31 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By みやさま トップ1000レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 小説の内容については、いまさら申すべきことはありません。
 これから白鯨を読もうと思っている方。どこの出版社の文庫にしようかと迷っている方。
 岩波文庫版、新潮文庫版、講談社文芸文庫版と三社を比べた私の感想です。

 私は断然、岩波文庫版をおすすめします。

 その理由としては
1 ロックウェル・ケントの木版挿絵がすばらしい。
  池澤夏樹曰く、この画家と「白鯨」の関係は、「不思議の国のアリス」とジョン・テニエルの挿絵の関係に似ており、
 テクストと絵の間に非常な親密さがある、とのこと。
  まさに、次はどんな絵が出てくるかと、ページをめくるのが大変楽しみになってくる。

2 捕鯨船の船体や甲板、捕鯨ボートの詳しい図解がついていて、文章だけの説明よりも理解しやすい。

3 何よりも、八木俊雄の翻訳がすばらしい。
  「うまい」というのではなく、読んでいて「楽しい」翻訳である。
  訳文も流麗で読みやすいです。
  やはり、これだけ長丁場の小説(しかも物語のすじと関係ない百科事典的な文章が多い)ですから、
  文章が楽しくなければ読み続けるのは苦痛になってきます。
  八木俊雄の訳した会話文には何度もひゃっひゃと笑わされました。

  
このレビューは参考になりましたか?
27 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
『白鯨』は八木訳で読む前に3種類くらいの翻訳で読んでいたが、これには度肝を抜かれた。

同じ岩波文庫でホーソーン『緋文字』を格調高く端正な文章で翻訳した人と

とても同一人物とは思えない、悪ノリ全開で暴走する訳文に。

例えば上巻ならP.395「どんな剣幕でボートをこぐか、おぬしら!」

「鯨が死ぬか、ボートが沈むか、でーす!」…小学校のホーム・ルームじゃないっつーの!

だけど、唐突に戯曲は挟むわ肝心のエイハブ船長はなかなか出て来ないわ

語り手のイシュメールも自分は見てないはずの場面を平気で語るわと、

元々が八方破れな作品なので─小説と呼ぶのもためらってしまうほど─

これもこれで『白鯨』にはふさわしい翻訳だと思う。何と言ってもこの暴走振りが楽しくてたまらない。

P.479の訳注で「このチェーンの(スターバックス・コーヒー・チェーン─引用者注)ホームページには

『スターバックスの名前はハーマン・メルビルの小説「白鯨」に登場する

コーヒー好きの一等航海士スターバックに由来しています』とある。

ただし、スターバックが『コーヒー好き』であったかどうかは保証のかぎりではない」と、

長年疑問に感じていたことを指摘してくれたのも嬉しい。

さて肝心の作品自体は、カフカの『変身』さながらに読者がいかようにも解釈できる。

と言うより、通り一遍の解釈には収まらない自由で豪快な作品だ。

私は『白鯨』を「主に」人間と宇宙を笑いのめした風刺小説として楽しんでいる。

律儀にページの順番どおりに読まずとも、パラパラめくってみるだけでも

「わたしは、あらゆる種類の、高貴で尊敬すべき苦労、試練、艱難とやらはごめんだ」

「酔っ払いのキリスト教徒と寝るよりは、しらふの人食い人種と寝るほうがましだ」

「王の頭に油をそそぐのは、ところで、われわれが機械に油をさすように、

 頭の内部の回転がよくなるようにという意図によるのであろうか?」などのジョークやギャグを存分に楽しめる。

この度外れた自由さゆえに『白鯨』は作者の生前は殆ど相手にされず、

一度再評価された後はその栄光が些かも曇らないのだろう。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
「白鯨」という作品は、鯨という題で語られる人間と自然との大叙事詩だと思いました。

上巻では、主人公イシュメイルが捕鯨船に乗るためにナンタケットという港町へ行き、未開人のクィークェッグに出会ってピークォド号に乗利込み、ともに捕鯨へと出発するところが語られていきます。

エイハブ船長は、捕鯨船の出発後に登場して、商業捕鯨という使命を省みず、自身の復讐のために白鯨のモウビ・ディクを追いかけることを乗組員に明かします。ここから、読者は、エイハブという不気味な水先案内人によって、深い航海へと導かれていくのです。

主人公イシュメイルの口を借りながらメルヴィルが語る未開人クィークェッグの姿には、文明社会と未開社会の両方への暖かい目が注がれているように感じられます。二人の交流は心温まるものです。むしろ、二人が代表する人間世界同士の対比を越えて、人間と自然との関係が浮かび上がって来るようです。

その二人の後に登場するエイハブは、人間と自然を含んだ全世界をつつむ運命との対峙という構図を提示しているように思います。

上巻の中では、九章の「説教」の描写が特に秀逸です。

これは、港町の教会でマプル神父が説教する場面です。教会は船、神父は船長、信者は乗組員に擬せられて、鯨に関係する聖書の一節が語られていきます。マプル神父の説教は、嵐の中で号令する船長のような威厳を持って、読む者の心の中に力強い言葉を響かせます。

メルヴィル自身の古典文学への深い造詣と文体、それに古い漢字を多用した翻訳とが合っているように思います。各章のほとんどに版画の挿絵が挿入されており、荒削りな版画の描写が厳しい海の世界の印象を強くしてくれます。

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投稿日: 19か月前 投稿者: リーダーライダー
完璧すぎる小説
まず、のっけから読者は船の紹介から読ませられる。この導入部分だけでも充分興味をそそられるが、本番は船の上から始まる。... 続きを読む
投稿日: 2009/8/7 投稿者: Billy-Burroughs
白鯨とは何か?ということは
900ページにもわたる大長編ですが、
実際に白鯨モビィ・ディックが登場して捕鯨船と戦うのは... 続きを読む
投稿日: 2007/12/13 投稿者: にしたに
優れた海洋ロマンであると思いますが・・・
全3巻に分かれた長い作品を

一読して、この上巻が一番面白く感じました。

鯨の生態や船の細かい話が... 続きを読む
投稿日: 2007/6/17 投稿者: motty
訳がちょっと・・・
言わずと知れた名著ですが・・かなり肝心なところに誤訳がある。日本語として意味不明の文章もある。ある箇所で、こんな風に本当にメルヴィルは(あるものを)捉えていたんだ... 続きを読む
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