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白道 (講談社文庫)
 
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白道 (講談社文庫) [文庫]

瀬戸内 寂聴
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

北面の武士佐藤義清(のりきよ)は、決然と出家した。忘れ得ぬ女院への激しい恋を秘め、仏の救いを願いながら歌に執着する懊悩の日々。源平の争乱の世に歌一筋、草庵閑居と漂泊の旅。矛盾と相克の末に西行は、わが心ひとつがついに捕えきれないことを悟る。人間西行を描いて深い感動をよぶ、芸術選奨文部大臣賞受賞作。

内容(「BOOK」データベースより)

北面の武士佐藤義清は、決然と出家した。忘れ得ぬ女院への激しい恋を秘め、仏の救いを願いながら歌に執着する懊悩の日々。源平の争乱の世に歌一筋、草庵閑居と漂泊の旅。矛盾と相克の末に西行は、わが心ひとつがついに捕えきれないことを悟る。人間西行を描いて深い感動をよぶ、芸術選奨文部大臣賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 388ページ
  • 出版社: 講談社 (1998/9/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062638819
  • ISBN-13: 978-4062638814
  • 発売日: 1998/9/14
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 いのちなりけり さやの中山, 2009/9/2
By 
レビュー対象商品: 白道 (講談社文庫) (文庫)
西行が決死の覚悟で、二度目の奥州行きに旅立ったのは69歳の夏である。東海道を下る旅の途上で、彼は生涯の絶唱ともいうべき歌を詠んだ。

  「年たけて又越ゆべしと思いきや 命なりけりさやの中山」 

東大寺の復興資金を藤原秀衡に仰ぐこと、途中鎌倉に立ち寄り、頼朝から送金安堵の了解をとりつけること、併せて追討の院宣が下っている義経の処遇・奥州藤原一族に対する鎌倉幕府の意向を探ることなど様々の使命があったにせよ、この齢での奥州行きはまさに命がけであったろう。

瀬戸内さんがこの作品を書きだしたのは68歳である。主要な学術書を通読し、西行が旅し、庵を結んだ殆ど全ての土地を訪れ(法衣に長靴をはいて雪山に分け入っている)、そこにたたずみ、西行の歌境を観照し本書を書きあげている。この精力・情熱はどこからくるのか。全く圧倒されてしまう。

著者の出家決断の理由もこれこれと箇条書きできるほど単純明白なものではなかったらしい。「明快な答えが自分の内部から出てこないのにじれて」西行や良寛,一遍の探求に向かったのかもしれぬ、と告白されている。西行23歳の出家は依然謎であるが、同じ葛藤と決断をくぐった作家が描く西行像だけに納得する読者も多かろうと思われる。

高野山にこもり、大峯山で修行し仏道を究めんとしているのは事実だけれど、彼の生涯は悟りを得て「花の下にて」安らかに眠った仏法僧などとはとても言えぬ人間くさいものだ。この世ははかなく、一切が空しいと悟りすますには彼はあまりに人間的だった。
「さやの中山」を詠むまでに彼は、待賢門院、鳥羽法皇、崇徳院、清盛の死と平家滅亡を見てきている。自らは生きながらえて、再びさやの中山を越えようとはまさに「いのちなりけり」だったのである。桜花に魂を奪われる西行、待賢門院への思慕、崇徳院の悲劇的運命に涙する西行、この多面的で魅力ある人間像を解くには残された歌しかないのだが、瀬戸内さんの歌釈には流石に納得することが多かった。
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5つ星のうち 4.0 心惹かれる, 2011/12/20
By 
ござねぶり - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 白道 (講談社文庫) (文庫)
瀬戸内さんの小説は読んだことがなく、エッセイ程度のお付き合いだったが、
この本は小説ともエッセイとも読めるような瀬戸内さんの心の伝わるいい本だ。
西行と自身の出家の類似性を感じながら、西行の旅の道を辿って確信していく。
小説というより季節感にあふれた素晴らしい旅のエッセイだと読みながら思う。
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